この研究は、オスのSprague-Dawleyラットを用い、「60Hz電界ばく露がメラトニン合成を低下させる」という仮説を検証した。14:10時間の明:暗サイクルで維持されたラットに、65kV / m、60Hz電界ばく露(または擬似ばく露を)を、20時間/日(暗期の開始時刻にばく露開始)で、30日間(開始時、56日齢)与えた。松果体のN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)、ヒドロキシインドール-o-メチルトランスフェラーゼ(HIOMT)およびメラトニンならびに血清メラトニンをアッセイした。結果として、30日間の電界ばく露は、松果体のNAT、HIOMT、またはメラトニンの夜間増加に変化を及ぼさなかった;血清メラトニンレベルも夜間に増加したが、ばく露群のレベルは対照群に比べ低かった;赤色光と電界の同時ばく露、あるいは異なる明暗サイクルでの電界ばく露においても、メラトニン合成の低下はなかった;これらのデータは、慢性電界ばく露がオスの若年成獣ラットの松果体メラトニン合成を減少させるという仮説を支持しなかった、と報告している。
メラトニンの生合成に関与する2つの松果腺酵素(松果体N-アセチルトランスフェラーゼ、ヒドロキシインドール-O-メチルトランスフェラーゼ)の活性、ならびに松果体及び血清中のメラトニンのレベルを、明期と暗期で調査した。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
60 Hz
ばく露時間:
continuous, 30 day; sham exposed 20 day
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周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous, 30 day; sham exposed 20 day |
ばく露の発生源/構造 |
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チャンバの詳細 | two identical windowless rooms with 10 in x 4.75 in x 4.5 in Plexiglass cages |
ばく露装置の詳細 | the aminals; between the two top plates exposed and between the two bottom plates sham exposed |
Additional information | cages with wire mesh floors in contact with ground plate of the exposure apparatus. EF strength mapped with a 10 cm Kaune disk probe with a 2.48 cm diameter center |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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電界強度 | 65 kV/m | mean | 測定値 | - | - |
電界ばく露は松果体メラトニンのレベル、またはN-アセチルトランスフェラーゼ及びヒドロキシインドール-O-メチルトランスフェラーゼ酵素活性に影響しなかった。但し、ばく露動物では偽ばく露動物と比較して、夜間の血清メラトニンのレベルが低かった。
これらの知見は、ばく露によってメラトニンの分解または組織への取り込みが刺激されていることを示唆している。
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