この研究は、50 Hz磁界ばく露(パルスバースト波、ピークの磁束密度2 mT)により、マウス骨髄間葉系幹細胞(MSC)のインビトロでの増殖、分化、細胞間サイクリックAMP(cAMP)に影響が生じるか否かを調べた。連続60分間のばく露を、6時間の間隔で2回実施した。マウス骨のMSCを単離、培養し、3回目の継代培養MSCを4群に分けた(ばく露群、擬似ばく露群、骨形成誘導剤を添加したばく露群と擬似ばく露群)。細胞増殖(MTT)、細胞分化(アルカリホスファターゼ活性、ALP)、および細胞間cAMPレベルを、ばく露継続中のさまざまな時点で評価した。その結果、磁界ばく露は、細胞増殖を抑制し(P <0.05)、細胞分化を促進し(P <0. 05)、早期(ばく露1〜3日目)に細胞間cAMPレベルを増加させた(P <0.01);しかし、細胞間cAMPレベルは、それ以降では、それ以上増加しなかった、と報告している。
マウス骨髄間葉系幹細胞を4群に分けた:グループAは偽ばく露群、グループBは6時間間隔で毎日2回ばく露(各60分間)、グループC及びDは骨形成誘導剤を投与。グループCの細胞は電磁界にばく露しなかった;グループDの細胞はグループBと同じ電磁界にばく露した。
細胞増殖、細胞分化及び細胞内cAMPレベルを(ばく露中の)異なる時点で調査した。
ばく露 | パラメータ |
---|---|
ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
continuous for 60 min, twice a day with an interval of 6 h
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電磁界ばく露は、ばく露の早い時期(1-3日目)に細胞増殖を阻害し、細胞分化を強め、細胞内cAMPレベルを高めた。細胞内cAMPレベルはその後はそれ以上高くならなかった。
著者らは、イン・ビトロでの特定の電磁界の成長阻害及び分化誘導信号にはcAMPが関与しているかも知れない、と結論付けている。
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