この研究は、アグマチンの全身処置と複合磁界パターンを用いたシータバースト刺激(TBS:経頭蓋磁気刺激療法の一種)の組み合わせ処理が、ラットの文脈的恐怖学習の障害を引き起こすか否かを実験で調べた。オスのWistarラットは、4 mg/ kgのアグマチンを注射されてから数分以内に、文脈的刺激に恐怖条件付けされ、直ちに複合磁界パターンTBSへの30分間のばく露(または擬似ばく露)を受けた。その結果、複合磁界パターンTBSは、アグマチン処置単独で引き起こされる文脈的恐怖学習の障害と線型的に足し合わせた効力を形成することが見出された;また、TBSの擬似ばく露を受けたラットでは、それぞれ3時間の条件付けセッションおよび試験セッション中において、時間変動する地磁気強度の変化の指標であるK指数の増加とともに、学習された恐怖の大きさが低下し、学習の変動量が増加した、と報告している。
52匹のラットに、恐れの条件付け手順の直前に生理食塩水(0.9%)またはアグマチン(4mg/kg)を注射した。条件付けチェンバ内で、ラットの脚に2秒間の電気ショック(0.5mA)を60秒間隔で3回与えた。24時間後、条件付けチェンバに8分間戻された際の、ラットの防御的すくみのスコアを調べた。恐れの条件付けの直後、ラットをばく露ケージまたは偽ばく露ケージに30分間入れた。
2か月間にわたって7組の試験日にラットを訓練した。加えて、環境中の地磁気の強度と文脈的な恐れの学習の量との関連を、恐れの条件付けの3時間前、最中、後に調べた。
周波数 | 60 Hz |
---|---|
タイプ |
|
波形 |
|
ばく露時間 | 30 min |
Modulation type | pulsed |
---|---|
Additional information |
initial pulse followed after 140 ms by a 100 Hz burst lasting for 255 ms and then beeing repeated |
ばく露されたラットは偽ばく露されたラットと比較して、すくみを示すことが有意に少なかった。アグマチンを投与したラットは生理食塩水を投与したラットと比較して、すくみを示すことが有意に少なかった。アグマチンを投与し、条件付け後にばく露されたラットは、その他の全ての群よりもすくみを示すことが有意に少なかった。
偽ばく露されたラットのみで、学習された恐れの量が、条件付けセッションのインターバル中の環境中の地磁気条件の強度と相関していた:地磁気活動の上昇は恐れの学習の低下と関連していた。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。