この研究は、モルモットの不安様行動および聴覚皮質(ACx)に対する3500 MHzの高周波(RF)電磁放射の影響を調べた。雄のモルモット40匹を無作為に4群に割り付け、連続波3500 MHzに比吸収率(SAR)0、2、4、10W/kgで72時間ばく露した後、マロンジアルデヒド(MDA)レベル、抗酸化酵素活性、不安様行動、聴覚閾値、細胞の超微細構造、アポトーシスを検出した。その結果、ばく露後の聴覚閾値および行動の基本指数に有意な変化は認められなかった(P > 0.05)が、ばく露群では対照群と比較して、MDAレベルおよびACxは上昇し(P < 0.05)、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼおよびグルタチオンペルオキシダーゼの活性は低下した(P < 0.05)。ばく露群ではACxの超微細構造の変化(ミトコンドリアの膨張およびミエリン鞘の層化)、チトクローム-cの再局在化、カスパーゼ-9、断片化カスパーゼ-3が認められた。これらの結果は、酸化ストレスがRF電磁放射の生物学的影響の根底にある重要なメカニズムであり、これがミトコンドリア依存性のメカニズムを通じてACxの超微細構造の損傷および細胞のアポトーシスを生じ得ることを示唆している、と著者らは結論付けている。また、酸化ストレス、アポトーシス誘導および超微細構造の損傷はSAR依存的に増加したが、聴覚閾値または不安の誘導はRFによって増加しなかった、と報告している。
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