研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[50 Hz磁界へのばく露期間:ネズミのFDC-P1造血細胞における概日リズム遺伝子およびDNA損傷応答に対する影響力] med./bio.

The duration of exposure to 50 Hz magnetic fields: Influence on circadian genes and DNA damage responses in murine hematopoietic FDC-P1 cells

掲載誌: Mutation Research - Fundamental and Molecular Mechanism of Mutagenesis 2021; 823: 111756

この研究は、概日リズムに関連する遺伝子発現またはDNA損傷シグナル伝達に対する、50 Hzの超低周波(ELF)磁界の影響、ならびに、ブレオマイシン[抗腫瘍抗生物質の一種で、DNA合成阻害およびDNA鎖切断作用を有する]による処理後、その磁界がDNA損傷修復率を変化させるかどうかを調べた。ネズミのFDC-P1造血細胞を異なる期間(15分間、2時間、12時間、24時間)、200 μTの50 Hz磁界ばく露または擬似ばく露した後、細胞を採取し、DNA損傷レベルをコメットアッセイで、概日リズム遺伝子発現をリアルタイムPCRでそれぞれ判定した。DNA損傷シグナル伝達およびDNA修復率を評価するため、細胞をその後、ブレオマイシン20 μg/mLで1時間処理し、その直後にアッセイ化した、あるいは1または2時間DNA修復させた。その結果、概日リズム関連遺伝子が12時間の磁界ばく露後に上方制御され、24時間の磁界ばく露後には下方制御されたが、影響を受けた遺伝子はいずれも、概日リズムの制御に中心的なものではなかった。加えて、ブレオマイシン誘発したDNA損傷に対する修復率は、24時間の磁界ばく露後にのみ低下した。これらの知見は、磁界の影響はばく露期間に依存することを示唆しており、影響は主に長時間のばく露後に認められた、と著者らは結論付けている。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 200 µT - 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究助成

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