この研究は、携帯電話からの電磁波がラットの脳に及ぼす影響を、形態学的および生化学的分析で調べた。胎児を電磁波ばく露群(通話モード)およびスタンバイモード群に割付け、出生後60日目まで2時間/日ばく露した(SAR = 1.79 W/kg)。非ばく露対照群は電磁波にばく露しなかった。出生後60日目に脳のマロンジアルデヒド(MDA)およびグルタチオン(GSH)のレベルを測定し、ウェスタンブロット分析を実施してグリア線維性酸性タンパク質(GFAP)含量を判定した。ヘマトキシリン‐エオシン染色、およびGFAP免疫組織化学分析を適用した。透過型電子顕微鏡で三叉神経を調べた。その結果、対照群と比較して、スタンバイモードまたは通話モードのばく露群では、皮質および海馬でのニューロン損傷の有意な増加、通話モードばく露群でのMDAレベルの上昇、およびスタンバイモードばく露群でのGSHレベルの低下、通話モードばく露群でのGFAP含量の増加およびGFAP染色の増加、有髄軸策の数の有意な減少が認められた、と著者らは報告している。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。