<目的>がんの“progression”;進行段階の研究のための動物モデルとして大顆粒リンパ球(LGL)白血病についての基礎的実験からこのモデルが移植白血病の臨床的進行段階の研究に適していると思われる。この動物モデルを用いて白血病の進行に磁界ばく露が影響するかどうかを研究することを目的とする。 <対象・方法>白血病ラットの胸腺由来LGL白血病細胞2.2×10^7をFischer 344ラットに移植し、白血病の兆候がでる2、3ヶ月後に108匹ずつ、4群、すなわち60Hz、1.0mT直線磁界ばく露群(1日20時間)、sham対照群、対照群、陽性対照群(^60Co、4日間5Gyばく露)に分けた。ばく露5、6、7、8、9、11週目に各18匹ずつ屠殺し、白血病進行度を評価するため血液学的検査、脾臓重量、脾臓と肝臓中LGL細胞の浸潤度を調べ、また週1回体重測定を行った。 <結果>成長曲線は図1に図示。陽性対照群のみ有意に体重が軽い。脾重量は図2、血液学的検査成績は表2にまとめてある。病理組織像は図3に正常脾(A)と殆どがリンパ組織で置き変わった像(B)を示す。脾、肝のLGL白血病細胞浸潤の状況は表3にまとめてある。 <結論>磁界ばく露が臨床的進行を早めることはない。
本研究では、大顆粒リンパ球(LGL)白血病モデルを用いて、高齢の白血病ラットからの脾臓細胞を移植することで若齢の雄ラットに比較的短期間で白血病を誘発させた。
本研究では合計432匹の動物を用いて、108匹ずつ4群に分けた。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
60 Hz
ばく露時間:
20 h/day, 7 days/week for up to 11 weeks
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Animals were treated in 4 groups: i) EMF exposure ii) sham exposure iii) ambient control (< 0.1 µT) iv) positive control : 5 Gy whole body exposure to 60Co4 four days before start of EMF exposure
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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偏波 |
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ばく露時間 | 20 h/day, 7 days/week for up to 11 weeks |
ばく露の発生源/構造 |
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Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 1 mT | - | 測定値 | - | - |
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