この研究は、マイクロ波ばく露がN-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)シグナル伝達経路に影響を与えるか否か、またその影響がシナプス可塑性の損傷に至るか否かを検討した。ウィスター雄ラット(n=48)にマイクロ波ばく露(30mW/cm2、1回10分間のばく露を1日おきに3回)を与え、海馬の構造を組織染色して透過電子顕微鏡で観察した。またPC12細胞にマイクロ波(30mW/cm2)の5分間ばく露を与え、シナプスの形態を走査電子顕微鏡などで観察した。それぞれの実験で、NMDARシグナル伝達経路に関係する分子の発現を検査した。その結果、30mW/cm2のマイクロ波ばく露は、シナプスの構造の変化、アミノ酸神経伝達物質放出、カルシウムイオン流出をもたらした、と報告している。
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