この研究は、温度や湿度の条件を変えて、ヒト被験者によるAC電界の検出閾値を測定した。電界は手甲と手掌に与えたが、毛の動きが電界の検出にとって重要であるか否かを明らかにするために、毛のある皮膚および毛のない皮膚で実験した。被験者(男性7人と女性4人)での実験は、7月〜8月の高温多湿環境と、10月〜11月の低温乾燥環境で行った。その結果、夏に得られた閾値は、手甲の毛のある皮膚の場合には30〜65kV / mであったが、手掌の毛のない皮膚の場合は115kV / m(電源の限界による測定可能な最高値)を上回った;秋における閾値は、夏のものよりはるかに高かった;その違いの原因を探索したところ、湿度が主要因子であることを発見した、と報告している。さらに、20℃、乾燥(35%RH)および湿潤(85%RH)条件下での毛髪の静電容量測定により、女性の毛髪の相対誘電率を評価した。これら2つの条件で得られた比誘電率の値は、平均より数倍も異なった。乾燥および湿潤状態での電界検出閾値の差異は、それら状態で異なる相対誘電率に起因する可能性がある、と考察している。
毛の動きが界の検知にとって重要かどうかを明確にするため、毛が生えていない皮膚と毛が生えた皮膚を代表する、掌と手の甲をばく露した。
実験は、気候が高温多湿の7-8月と、空気が低温乾燥した10-11月に実施した。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1: 50 Hz |
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Experiments took place during hot humid weather of July-August and dry cool air of October-November.
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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Additional information | vertical electric field |
ばく露の発生源/構造 |
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ばく露装置の詳細 | The upper brass electrode was held 20 mm above the lower aluminum electrode by two insulating posts. The electrodes were movable so that the vertical electric field could be applied on any part of the hand. The lower electrode and the human body were grounded. The lower electrode was in contact with the skin. In the experiments during October-November, hand or forearm was placed inside a small acrylic box (50 x 50 x 50 cm³). |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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電界強度 | 115 kV/m | unspecified | 校正 | - | October-November experiments |
電界強度 | 50 kV/m | minimum | 校正 | - | august experiments |
電界強度 | 60 kV/m | - | 校正 | - | august experiments |
電界強度 | 65 kV/m | - | 校正 | - | august experiments |
電界強度 | 70 kV/m | - | 校正 | - | august experiments |
電界強度 | 80 kV/m | maximum | 校正 | - | august experiments |
電界強度 | 42.5 kV/m | minimum | 校正 | - | july experiments |
電界強度 | 50 kV/m | - | 校正 | - | july experiments |
電界強度 | 55 kV/m | maximum | 校正 | - | july experiments |
電界強度 | 10 kV/m | minimum | 校正 | - | applied in coarse steps to estimate threshold |
電界強度 | 30 kV/m | minimum | 校正 | - | applied in coarse steps to estimate threshold |
電界強度 | 50 kV/m | minimum | 校正 | - | applied in coarse steps to estimate threshold |
電界強度 | 70 kV/m | minimum | 校正 | - | applied in coarse steps to estimate threshold |
電界強度 | 90 kV/m | maximum | 校正 | - | applied in coarse steps to estimate threshold |
夏に得られた閾値は、毛の生えた手の甲の皮膚で30-65kV/m、毛の生えていない掌の皮膚では115kV/m(電力供給の制限のため利用可能な最大の界)以上であった。
秋の閾値は夏よりも高かった(湿度がこの差の主な要因)。
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