この研究は、潜在的に磁界(MF)ばく露を受けている職業の労働者における心臓血管系疾患(CVD)の死亡リスクを調べたコホート研究である。全米縦断死亡率調査から得た米国の労働者サンプル集団において、潜在的な職種関連MFばく露による主要CVD死亡リスクを、多変量比例ハザードモデルを用いて推定した。その結果、人口統計学的要因を調整した後、バックグラウンドのMFレベル(< 0.15 μT)の労働者群と比較して、中程度(0.15から< 0.20 μT)、高い(0.20から< 0.30 μT)、または非常に高い(≥ 0.30 μT)ばく露レベルの労働者群にCVD死亡転帰の有意な過剰リスクはなかった;現在の喫煙率を用いて潜在的交絡を間接的に調整したが、前述のような結果の傾向に変化はなかった、と報告している。
グループ | 説明 |
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参照集団 1 | 磁界ばく露: < 0.15 µT |
集団 2 | 磁界ばく露: 0.15 - < 0.20 µT |
集団 3 | 磁界ばく露: 0.20 - < 0.30 µT |
集団 4 | 磁界ばく露: ≥ 0.30 µT |
タイプ | 値 |
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合計 | 307,012 |
心臓血管疾患によって生じた4958人の死亡
人口統計学的要因について調整後、中(0.15から < 0.20 µT)、高い(0.20から < 0.30 µT)または非常に高い(≥ 0.30 µT)磁界にばく露された個人には、バックグラウンドのばく露レベル(< 0.15 µT)の個人と比較して、心臓血管疾患の死亡率についての有意なリスク上昇は認められなかった。
著者らは、本研究は磁界への職業ばく露と心臓血管疾患の死亡率との関連についての証拠を提示していない、と結論付けている。
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