研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[ヒヨコの迂回学習課題の遂行能力に対する1mTの50Hz磁界の影響] med./bio.

Effects of exposure to 50 Hz magnetic field of 1mT on the performance of detour learning task by chicks

掲載誌: Brain Res Bull 2007; 74 (1-3): 178-182

この研究は、迂回学習タスクを使用して、ヒヨコ(ローマンブラウン種)の学習記憶に対する1mTの超低周波磁界へのばく露の影響を調べた。その結果、超低周波磁界への20時間/日のばく露により、有意な迂回学習障害が生じたが、50分/日のばく露は影響を与えなかった、と報告している。

研究目的(著者による)

ヒヨコにおける学習及び記憶に対する超低周波磁界ばく露の影響を調べること。

詳細情報

迂回行動は、検体と刺激との間に障害物がある場合に、動物刺激(目的)に到達する能力である。ヒヨコの迂回学習神経系の発達の機能性検査として用いられてきた。
空間記憶発達の敏感な期間は孵化後11日目前後であることから、ヒヨコ32羽を11日目の前後(約7日間、孵化後9日目から14日目まで)に50Hz磁界ばく露し、迂回学習課題を実施した(毎日)。ヒヨコ32匹を4群に分けた:1) ばく露群(20時間/日);2) 偽ばく露群;3) ばく露群(50分/日);4) 偽ばく露群。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: 20 h/day or 50 min/day for 6 days

General information

chickens were treated in four groups: 1) EMF exposure for 20 h/day 2) sham exposure for 20 h/day 3) EMF exposure for 50 min/day 4) sham exposure for 50 min/day

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 20 h/day or 50 min/day for 6 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 coil consisting of a 70 cm x 40 cm x 43 cm plastic frame and 4 layers of 250 turns each; 60 cm x 30 cm x 43 cm exposure area inside the coil; chickens placed in a 50 cm x 25 cm x 25 cm wooden box in the exposure area
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT - - - -

Reference articles

  • Lei Y et al. (2005): [ラットのモルヒネ誘発性の条件付け場所嗜好性に対する超低周波電磁界の影響]

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露中

研究の主なアウトカム(著者による)

データは、低周波磁界への20時間/日のばく露は迂回学習有意な障害を生じた(ヒヨコは課題の学習に対照よりも多くの時間を必要とした)が、50分間/日のばく露には影響はなかった。

データは、超低周波磁界ばく露によって生じるかも知れない認識影響及び生物学的影響の証拠を示している。

研究の種別:

研究助成

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