研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[白血病と診断された子どもの寝室での超低周波の電界及び磁界:症例対照研究] epidem.

Extra low frequency electric and magnetic fields in the bedplace of children diagnosed with leukaemia: a case-control study

掲載誌: Eur J Cancer Prev 1996; 5 (3): 153-158

この研究は、小児白血病とELF電磁界に関する遡及的症例対照研究である。56症例および56対照を用いた。対照は、年齢および性別をマッチさせた。小児のベッドが置かれた場所で、20:00から08:00までの間、ELFの電界および磁界が測定された。結果として、症例での平均電界測定値13.9 Vm-1(SD:13.6)は、対照の7.3 Vm-1(SD:12.9)より有意に高かった;条件付きロジスティック回帰分析した結果、電界ばく露と発症率の間に量反応関係が見られ、相対リスクは、20 Vm-1を上回るレベルで4.69(95%CI:1.17-27.78; P = 0.025)、10V - 19Vm-1で 2.40(95%CI:0.79-8.09)、5 - 9Vm-1のレベルで1.46(95%CI:0.47-5.10)であった;対照的に、ELF磁界実効値の測定値では、症例と対照の間に有意差はなかった、と報告している。

研究の目的(著者による)

英国における症例対照研究で、小児白血病超低周波電界及び磁界へのばく露との関連の可能性を調査した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (相対リスク(RR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 電界:< 5 V/m
集団 2 電界:5 - 9 V/m
集団 3 電界:10 - 19 V/m
集団 4 電界:20V/m

調査対象集団

症例集団

対照集団

調査規模

症例 対照
参加者 56 56
統計学的分析方法:

結論(著者による)

対照と症例の磁界には統計的有意差は認められなかった。20V/mを超える電界ばく露について、小児白血病相対リスク上昇が認められた。電界ばく露発生率との量‐反応関係が認められた。

研究の限界(著者による)

一つの地理的地域からは、特定の期間、保健当局から関連する全ての症例を得ることはできなかった。一部の症例では、診断と測定との間隔は数年であった。

研究助成

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