CBA/SならびにCBA/Caマウスを対象に5回の実験で、50Hz・14uTp-pおよび20kHz・15uTp-pの磁界(MFs)に異なる期間でばく露させ、末梢血中の白血球、赤血球、小核赤血球の数を観察した。リンパ球数の顕著な減少と増加が、ほぼ同様の頻度で確認された。白血球数の変化は、磁界にばく露したマウスにおいて対照グループに比べて、より高い時間依存性を示した。未成熟赤血球と成熟赤血球の割合は、50Hzの磁界に90日間ばく露したマウスにその増加が顕著であった。末梢赤血球中の小核数はばく露させた90日間内に増加が見られなかった。結果として、CBAマウスの白血球および赤血球の形成に対して磁界が顕著な影響を及ぼすことはない。血液の白血球に対する影響が僅かでも存在する場合は、より大規模な動物実験により確証を得る必要がある。
合計214匹のマウスを用いた。眼の内側静脈叢から採血した。実験1では、生後180及び280日のばく露した仔マウス(つまり、ばく露は子宮内で既に始まっていた)から採血し、実験3-5では、ばく露後の若齢の雄または成獣の雄のマウスから、成獣の雄ラットを用いた実験2では、ばく露開始前にも採血した。
The following five experiments were done: 1) exposure to 50 Hz from day 1 post conception until day 280 of age 2) exposure to 50 Hz for 140 days from day 84 of age 3) exposure to 50 Hz or 20 kHz for 20 days, 30 days, 40 days or 60 days from day 29 of age 4) exposure to 50 Hz for 1, 2 or 4 days from day 21 of age 5) exposure to 50 Hz for 90 days from day 30 of age
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous 24 h/day for up to 280 days |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | The mice were housed in plastic cages. |
ばく露装置の詳細 | Each rack consisted of six coil sections arranged like a Helmholtz coil. The field in the center was homogenous within +/- 5% . |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 15 µT | peak-to-peak | - | - | - |
実験1のばく露した仔の最初の血液サンプルは、50Hz磁界にばく露した雄のCBA/Sマウスにおいて好酸球の有意に高い割合を示した。ばく露した雌のCBA/Sマウスは、多核細胞の数の有意な減少を示し、これは白血球の総数にも反映された。2回目の血液サンプルでは、雌雄両方で単核細胞及び白血球の総数の有意な増加が認められた。
成獣のCBA/Caマウスを用いた実験2では、白血球の平均数、及び正染性赤血球に対する多核細胞の比率がばく露群で有意に低下した。
実験3では、50Hz磁界ばく露の30日後、及び20kHz磁界ばく露の20日後、ばく露したCBA/Sマウスでの単核細胞の数が対照群よりも有意に低下した。
実験4では、50Hz磁界に短期ばく露したCBA/Caマウスにおいて、調査した血液細胞に統計的に有意な変化は認められなかった。
実験5では、50Hz磁界に長期ばく露したCBA/Sマウスにおいて、多染性赤血球の数の統計的に有意な増加、及び小核多染性赤血球の数の減少が認められた。
結論として、これらの結果は、血液細胞数に対する磁界ばく露の一貫した影響を示していない。白血球数は特に不安定なので、多くの動物を調査すべきである。著者らは、調査した磁界はマウスの骨髄における白血球及び赤血球の形成に対して強い影響を及ぼさない、と要約している。
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