この研究は、米国における包括的な非ホジキンンパ腫(NHL)の症例対照研究において、携帯電話使用の評価を行った。結果として、質問票調査により確認された携帯電話使用者は、NHL症例で551人、頻度マッチングさせた対照で462人であった;携帯電話の使用経験がない人を参照群としたオッズ比(OR)は、生涯での使用が10回未満でOR= 0.9(95 %信頼区間(CI):0.6-1.3)、10-100回でOR = 1.0(95 % CI:0.7、1.5)、100回以上(彼らを通常使用者とした)でOR = 0.9(95 % CI:0.6、1.4)であった;通常使用者において、週あたりの通話時間(分)、使用期間、累積使用時間、または最初に使用した年をばく露指標に用いた分析を行ったが、どのばく露指標もNHLリスク上昇に有意に関連しなかった;ただし、有意性はなかったものの、8年以上携帯電話を使用している男性においてNHLの発症はやや多かった;全NHL、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫または濾胞性NHLと携帯電話使用の関連を示す証拠は何もなかった;これらの知見は、6年以上の使用期間または200時間以上の累積使用時間を報告した人が調査集団の5 %未満であったことを踏まえて解釈しなければならない、と報告している。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | 生涯の携帯電話使用:なし |
集団 2 | 生涯の携帯電話使用:あり |
集団 3 | 生涯の携帯電話使用:< 10回 |
集団 4 | 生涯の携帯電話使用:10-100回 |
集団 5 | 生涯の携帯電話使用:> 100回 |
集団 6 | 生涯の使用の合計年数:1-2年 |
集団 7 | 生涯の使用の合計年数:3-5年 |
集団 8 | 生涯の使用の合計年数:6-8年 |
集団 9 | 生涯の使用の合計年数:> 8年 |
集団 10 | 週当たりの使用の平均分数:1-20分 |
集団 11 | 週当たりの使用の平均分数:21-60分 |
集団 12 | 週当たりの使用の平均分数:> 60分 |
集団 13 | 生涯の累積使用時間:≤ 78時間 |
集団 14 | 生涯の累積使用時間:79-208時間 |
集団 15 | 生涯の累積使用時間:> 209時間 |
集団 16 | 最初の使用年:1984-1994 |
集団 17 | 最初の使用年:1995-1996 |
集団 18 | 最初の使用年:1997以降 |
症例 | 対照 | |
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適格者 | 905 | 978 |
参加者 | 551 | 462 |
参加率 | 79 % | 55 % |
参加者の5%未満が、携帯電話の使用期間を6年以上、または生涯の累積使用が200時間以上と報告した。
携帯電話使用の週当たりの分数、または生涯の累積時間と、非ホジキンリンパ腫のリスクとの関連は認められなかった。携帯電話を8年以上使用したと報告した男性に、非ホジキンリンパ腫の有意ではないリスク上昇が認められた(7人の症例に基づく)。
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