この研究は、植物の組織培養技術に用いられるフィトトロン(人工気象室)の電気装置から発生する磁界が、植物の成長と形態形成に影響を与える環境要因として作用する可能性を評価することを目的に、コルクガシ(Quercus suber)の胚発生細胞株から単離された体細胞胚に、ヘルムホルツコイルシステムで生成された磁界(50 Hz、15 mT)の8週間慢性ばく露を与え、胚形成培養における形態形成への影響の有無を調べた。遺伝子型G7.1の体細胞胚の発芽実験を、同様の磁界環境下および地磁気を遮蔽した環境下で行なった。その結果、ELF MFは、アッセイされた遺伝子型の胚形成性細胞塊の成長に影響を与えなかったが、遺伝子型G3.27によって生成された分離可能な胚の数を減少させた;ELF MFは、体細胞胚の発芽率または植物形成を変化せなかった;一方、地磁気低下条件下での培養では、体細胞胚の発芽率は上昇した、と報告している。
超低周波磁界が培養胚の形態形成挙動(培養胚の増殖、体細胞胚の分化、体細胞胚の発芽)に影響するかどうかを調査するため、コルクガシ(Quercus suber)の分離した体細胞胚を、再発性の胚形成の際に50Hz、15µTの電磁界に慢性ばく露した。加えて、同じ電磁界条件下、更に局所的な地磁気が抑制された条件下で、体細胞胚の発芽を行った。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
continuous for 8 weeks
|
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ばく露2:
ばく露時間:
continuous for 8 weeks
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- |
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
|
波形 |
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ばく露時間 | continuous for 8 weeks |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | Somatic embryos were placed into open glass wells which were placed in closed Magneta vessels. Plastic trays containing Magneta vessels were placed in the geomagnetic center of the coils. |
Additional information | The applied field was perpendicular to geomagnetic field. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 15 µT | effective value | 測定値 | - | - |
周波数 |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 8 weeks |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | Helmholtz coils were arranged with their axis parallel to the total geomagnetic field (43 µT). A dc current was applied to the coils and regulated so that the generated field was opposed and had the same magnitude as the geomagnetic field. |
No parameters are specified for this exposure.
超低周波磁界は評価した遺伝子型の胚塊の成長に影響しなかったが、取り外せる胚の数を低下させた。超低周波磁界は体細胞胚の発芽または植物形成の割合に変化を生じなかった。地磁気を抑制した条件下で培養した場合、体細胞胚はより良く発芽した。
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