ニュース

IARCモノグラフに対する優先順位についての諮問グループの報告書

掲載日: 2019/11/04

国際がん研究機関(IARC)に対する諮問グループは2019年春、非電離の無線周波(RF)放射のがんリスクの再評価を「優先順位が高い」と勧告しました(2019年4月4日付の記事 参照)。国際がん研究機関(IARC)モノグラフの2020-2024年の期間の優先順位についての報告書の完全版が、IARCのウェブサイト から入手可能になりました。RF電磁界に対しては5年以内の再評価の優先順位が高い、超低周波(ELF)磁界に対しては再評価の勧告なし、としています。

電磁過敏症についての femu の体系的レビュー

掲載日: 2019/10/30

femu 及びノルウェー科学技術大学(NTNU)による論文「電磁界を原因と考える本態性環境不耐症(IEI-EMF)を呈する個人における症状の発生についての実験研究における方法論的制限‐体系的レビュー」が、Environmental Health に掲載されました。この体系的レビューは、偽陽性または偽陰性の結果が生じていたかも知れない、IEI-EMFの人々における症状の発生についての実験研究における方法論的制限の評価を目的としています。レビュー対象の28報の研究のうちの多くで、偽の影響を生じたか、または実際の影響を覆い隠したかも知れない方法論的制限が同定されました。全体として、証拠はばく露の影響がないという方向を示していました。実験研究を今後実施する場合、個人のレベルで実施すること、研究デザインにおけるバイアスのリスクを最小限にすることが望ましい、と結論付けています。

この論文は、EMF-PortalPubMed 及び Environmental Health のウェブサイトから入手可能です。

WHOがRF電磁界の健康影響の体系的レビューのための専門家を募集

掲載日: 2019/10/09

世界保健機関(WHO)の放射線プログラムは、無線周波(RF)電磁界の潜在的な健康影響についての評価プロジェクトを実施中です。WHOは2018年に、この分野における研究上の問題の優先順位付けのための国際的な調査を実施しました。そこで同定された10個の主要なトピックスに対し、WHOは今回、体系的レビューを委託します。募集の締切は2019年11月4日です。

更なる情報は、WHOのウェブサイト (英文)で確認できます。

ドイツ連邦放射線防護局(BfS)が小児白血病についての国際ワークショップを開催

掲載日: 2019/09/11

ドイツ連邦放射線防護局(BfS)は2019年11月20-22日にミュンヘン近郊のフライジンクで「小児白血病の原因についての国際ワークショップ」を開催すると発表しました。このワークショップは、科学者、小児科医、疫学者、生物学者、放射線科学者、ならびにドイツ、欧州及び国際的な機関の代表及び利害関係者を対象とし、小児白血病の発症についての潜在的メカニズムに焦点を当てて、最近の研究結果や、今後の研究の方向性が討議されます。

更なる情報は、公式ウェブサイト(英語)で確認できます。

BioEM 2020(オックスフォード、英国)

掲載日: 2019/08/27

米国生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)の合同年会 "BioEM 2020" が、英国のオックスフォードで2020年6月21~26日に開催されます。詳細情報は、公式ウェブサイト で公開予定です。

ドイツ連邦放射線防護局(BfS)が電磁界の動植物への影響についての国際ワークショップを開催

掲載日: 2019/07/25

ドイツ連邦放射線防護局(BfS)は2019年11月5-7日にミュンヘンで「電界、磁界及び電磁界の環境影響についての国際ワークショップ」を開催すると発表しました。このワークショップは、植物・無脊椎動物・脊椎動物に対する全ての周波数の人工的な電磁界の影響、生体系に生じるかも知れない作用機序、及び知識の欠如をカバーします。

参加登録及び予稿提出が開始されています。更なる情報は、公式ウェブサイト(英語)で確認できます。

直流電流による電撃傷についてのfemuの体系的レビュー

掲載日: 2019/06/28

femu が実施した体系的レビュー「直流電流による電撃傷:症例報告及び一連の症例についての体系的レビュー」が、専門誌 Burns に掲載されました。このレビューは、直流(DC)による電撃傷の症例報告及び一連の症例の形で記述された医学的結果を体系的に要約することを目的としています。この分析は、入手可能なデータが少なく、文書化が部分的に不完全であることから、十分に定義されたDC電撃傷の医学的結果を同定できないことを示しています。この目的を達成するには、医学的結果の包括的な記述と、電撃傷の状況の両方を提供する、更なる研究が必要です。

この研究は、ドイツの「エネルギー、繊維、電気、及びメディア製品セクターのための社会傷害保険機関(BG ETEM)」の助成を受けました。

この論文は、EMF-PortalPubMedScienceDirect で確認できます。

5Gと健康についての国際セミナー

掲載日: 2019/06/28

スロヴェニアの非電離放射線研究所(INIS)は、2019年10月17日にリュブリャナで「5G(第5世代移動通信システム)と健康についての国際セミナー」を開催すると発表しました。このセミナーは、全ての利害関係者を対象に、電磁界、5G及び健康問題についての全体的な概観を提供します。特に、最新の健康リスク評価、ICNIRPの新ガイドライン、ネットワーク展開に関連する重要な手順に焦点が当てられます。

プログラム、登録等についての更なる詳細は、公式ウェブサイト(英語)で確認できます。

ICNIRP委員会選挙2019

掲載日: 2019/05/23

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、2020-2024年の任期の主委員会(Main Commission)への立候補の募集を開始しました。国際放射線防護学会(IRPA)に所属する各国の学会、IRPAの理事会、ならびに非電離放射線防護を担当する各国当局に対し、候補者の推薦が招待されました(募集締切は2019年9月17日)。
応募書式及び連絡先は、ICNIRPのウェブサイト(英語)をご参照下さい。

第9回国際非電離放射線ワークショップ

掲載日: 2019/05/07

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、国際放射線防護学会(IRPA)の第15回総会にあわせて、2020年5月6-8日にソウル(韓国)において「第9回国際非電離放射線ワークショップ」を開催すると発表しました。このワークショップでは、2019年中に改定される見通しの無線周波(RF)ガイドラインが焦点となります。更なる詳細については、ICNIRPのウェブサイト(英語)をご参照下さい。

国際がん研究機関(IARC)に対する諮問グループがRF電磁界の再評価を勧告

掲載日: 2019/04/24

国際がん研究機関(IARC)に対する諮問グループは、非電離放射線のうち無線周波(RF)電磁界のがんリスクについて「再評価の優先順位が高い」と勧告しました。専門誌 The Lancet Oncology に掲載された報告書の概要版によれば、諮問グループは、新たな評価を2022-2024年に実施することが望ましい、と示唆しています。今回、RF電磁界以外の複数の作用因子(ガソリンエンジン排ガス、アクリルアミド、座りがちな行動、等)も再評価されました。諮問グループの詳細な報告書は別途公表される予定です。

中間周波電磁界の生物学的影響についてのfemuの系統的レビュー

掲載日: 2019/02/07

femu が実施した「中間周波範囲(300 Hz-1 MHz)の電界、磁界及び電磁界の生物学的影響についての系統的レビュー」が、学術誌 Environmental Research に掲載されました。このレビューの目的は、中間周波電磁界へのばく露の潜在的な生物学的影響及び健康影響を評価することでした。この分析では、ほとんどのエンドポイントについて、レビュー対象の研究の結果には一貫性がないことが示されました。加えて、多くの研究には方法論的な限界があり、報告された結果の信頼性を損ねていました。全体として、悪影響についての証拠の質は依然として不十分で、調査した生物学的影響について結論を導くことはできません。

このプロジェクトは、ドイツの連環境・自然保護・原子力安全省(BMU)及び連邦放射線防護局(BfS)に助成されました(交付番号3616S82437)。

このレビュー論文は、EMF-Portal 及び Environmental Research のウェブサイトで確認できます。

BioEM 2019(モンペリエ、フランス)

掲載日: 2019/01/16

米国生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)の合同年会 "BioEM 2019" が、フランスのモンペリエで2019年6月23~28日に開催されます。詳細情報は、BioEM 2019の公式ウェブサイトをご覧下さい。プラットフォーム発表及びポスターセッションについてのアブストラクト募集が開始されています。

NTPが携帯電話電波に関する研究の最終報告書を発表

掲載日: 2018/11/06

米国の国家毒性プログラム(NTP)は、携帯電話電波に関する研究の最終報告書を発表しました。ラット及びマウスでのこれらの毒性研究は、第二世代(2G)及び第三世代(3G)携帯電話で使用されている電波へのばく露による、がんリスクを含む潜在的な健康ハザードの解明に資するために実施されました。NTPは、雄ラットの心臓での腫瘍(悪性神経鞘腫)の明確な証拠があり、また、雄ラットでの更なる腫瘍について何らかの証拠がある、と結論付けました。日本と韓国は、独自の動物研究でこの結果を検証すると発表しています。

本件の関連文書ならびにファクトシートは、NTPの以下のウェブサイト(英語)から入手できます。NTP-Homepage

BfSが中間周波電磁界についての系統的レビュー報告書を発表

掲載日: 2018/08/09

アーヘン工科大学生体電磁気相互作用研究所(femu)は、ドイツ連邦放射線防護局(BfS)が助成したプロジェクトの枠組みの下、Seibersdorf Labor GmbHと共同で、「中間周波領域の新規技術の電磁界へのばく露とその影響-系統的レビュープロジェクト3616S82437」と題する系統的レビューを実施しました。この報告書は3部構成で、第1部は中間周波領域の電磁界の発生源及びばく露、第2部は中間周波電磁界によって生じ得る生物学的影響、第3部は植込み型電子機器に生じ得る電磁障害を、それぞれ扱っています。このレビューは、研究報告書(独語のみ。英語の要旨を追加予定)としてBfSのオンライン・データベースであるDORISに掲載され、以下から無料でダウンロードできます。 download

ICNIRPがRFガイドラインの意見聴取を開始

掲載日: 2018/07/12

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、無線周波(100 kHz-300GHz)の時間変化する電界、磁界及び電磁界へのばく露制限についてのガイドラインの意見聴取用草案を発表しました。ICNIRPはガイドライン策定の一環として、ガイドライン草案を定期的に提示し、一般からの批判とフィードバックを奨励しています。聴取期間は2018年10月9日までです。聴取期間終了後、全てのコメントは、草案の最終化のためにICNIRPによってレビューされます。
草案原文及び意見提出用書類は、以下からダウンロードできます。ICNIRP website.

中間周波電磁界による植込み型心臓電子機器の電磁障害についてのfemuの系統的レビュー

掲載日: 2018/07/12

アーヘン工科大学生体電磁気相互作用研究所(femu)が実施した系統的レビュー「中間周波領域の電磁界を発する新規の電気製品によって植込み型心臓電子機器に生じる電磁障害」が、雑誌EP Europaceに掲載されました。この系統的レビューは、植込み型心臓電子機器(CIED)が中間周波(IF、1 kHz-1MHz)領域において電磁障害(EMI)を受けやすいかどうかを評価することを目的としています。分析の結果、CIEDはIF領域において、特に、セキュリティシステムや誘導加熱式(IH)調理器からのEMIを受けやすいことがわかりました。EMIが生じる可能性は、ばく露に関連するパラメータ(電磁界強度、周波数及び変調)、ならびに植え込まれる装置及びリード線(型式、装置の種類、装置の感度設定、リード線の配置、植え込み部位)に依存します。但し、EMIに影響力を及ぼす要因は十分には特徴付けられておらず、ばく露限度値を導出できません。このため、今後の研究では、ばく露に関連するパラメータ、ならびに装置及びリード線に関連するパラメータを系統的に考慮すべきです。加えて、全ての種類の研究において、可能な限り最悪ケースのシナリオを考慮すべきです。
この研究は、ドイツの「運輸部門における環境と健康についての欧州研究グループ(EUGT)」の助成により実施されました。

この論文は、以下のEP Europeのウェブサイトでダウンロードできます。
EP Europace homepage

無線周波電磁界に関する新規文献情報について

掲載日: 2018/05/24

予算上の問題で2017年11月27日より中断しておりました無線周波電磁界に関する新規文献情報について、現在、2018年4月30日分まで掲載を行っております。なお、これ以降の掲載については、引き続き掲載を中断しております。

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