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欧州委員会が電磁界と健康についての研究提案を公募

掲載日: 2021/07/01

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、研究・イノベーションに対する資金提供プログラム「ホライゾン・ヨーロッパ」の枠組みの一環で、「電磁界と健康」についての研究提案を公募すると発表しました。研究活動は、既存の、および新たな電磁界ばく露の潜在的なハザードとリスクについての将来を見据えた情報を提示することが望まれます。、これには以下の全ての活動を対象に含めることが望まれます。革新的なモニタリング技術、実験で得られた証拠およびモデリングを適用して、幾つかの活動を対象に含めることが望まれます。例えば、一般公衆、ならびに子どもや労働者といったリスクにさらされる特定の集団のばく露の革新的技術を用いたモニタリング、潜在的に新しいばく露パターン(例:5G)の確立、局所および全身への生物学的影響および健康へのインパクトについての証拠の調査、がこれに含まれます。提案の提出期限は2021年9月21日です。

更なる情報は、 欧州委員会のウェブサイト で確認できます。

ヒトの電界知覚についての femu の論文

掲載日: 2021/05/19

femu の研究者らによる論文「直流および交流電界のヒトの知覚に影響力を及ぼす環境および外部要因の同定」が、学術誌 Bioelectromagnetics に掲載されました。ドイツにおけるエネルギー転換の一部として、直流(DC)電界を発生する高圧直流(HVDC)送電線が計画されています。ヒトのDC電界の知覚はこれまでほとんど研究されていなかったことから、この研究では、ヒトのDC電界、交流(AC)電界、ならびにDC電界とAC電界(ハイブリッド電界)への同時ばく露の知覚を調査することを目的としました。参加者をさまざまな電界強度にばく露し、ヒトの知覚に影響力を及ぼす環境要因および実験的要因を制御するため、高度に洗練されたばく露実験室を建設しました。DC電界またはAC電界に単独でばく露した場合よりも、ハイブリッド電界にばく露した場合の方が、知覚閾値は低くなりました。AC電界およびDC電界の知覚に異なる影響力を及ぼす環境要因として、相対湿度が同定されました。DC電界およびAC電界へのばく露下で惹起される皮膚の感覚には個人差があり、また身体のさまざまな部位によって異なりました。ヒトの電界知覚に影響力を及ぼす複数の環境要因および実験的要因が同定されたことにより、大規模研究に必須となる基礎的情報が提示されました。

この論文は、EMF-PortalPubMed および Bioelectromagnetics のウェブサイト で確認できます。

femu が参加する磁界とALSについてのフィージビリティスタディ

掲載日: 2021/03/31

ドイツのマインツにあるヨハネス・グーテンベルク大学医療センターの医療生物統計学・疫学・情報学研究所と femu が実施したフィージビリティスタディ「超低周波磁界への職業的ばく露と筋萎縮性側索硬化症のリスク:オリジナルデータのプール分析のためのフィージビリティスタディの結果」が、学術誌 Bioelectromagnetics に掲載されました。従来のメタ分析では、超低周波(ELF)磁界への職業的ばく露に関連した筋萎縮性側索硬化症(ALS)のリスク上昇が示唆されていました。但し、これらの研究は方法論的に不均一であったことから、本研究では、入手可能なオリジナルデータのハーモナイズと再分析のため、これらの研究をプールすることの実施可能性を調査しました。その結果、このプール研究では、80%を超える検出力で、ALSとELF磁界への職業的ばく露について ≥1.14の相対リスクを検出することができました。よって、オリジナルデータをプールすることが推奨され、それにより、ALSの病因においてELF磁界をより良く理解することに寄与することができました。

この論文は、 Bioelectromagnetics のウェブサイトで確認できます。

静電磁界による心臓インプラントの障害についての femu の論文

掲載日: 2021/03/16

femu による論文「静電界および静磁界による植込み型心臓血管電子機器の障害」が、専門誌 Expert Review of Medical Devices に掲載されました。この研究の目的は、静電界および静磁界による心臓インプラントの電磁障害(EMI)の閾値を決定することでした。文献検索の結果、静磁界による4つの障害のメカニズムが明らかになり、静電界については認められませんでした。静磁界内での動作に由来するEMIについての情報はほとんどなかったことから、閾値を得るために数値シミュレーションを実施しました。その結果、磁気安全スイッチ(MSS)が起動する0.8 mT未満では、動作に由来するEMIは生じてはならない、ということが示されました。著者らは、MSSの起動は静磁界に対して最も重要なメカニズムである、と結論付けています。

この論文は、EMF-PortalPubMed および Expert Review of Medical Devices のウェブサイトで確認できます。

ICNIRPの2020~2024年の作業計画

掲載日: 2021/03/11

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、2020~2024年の任期とそれ以降における、非電離放射線(NIR)のほとんどの周波数と波長を網羅する新たな作業計画を立ち上げました。今後の課題には、特に低周波および静磁界ガイドラインの改定、電磁界に関連する環境問題の分析が含まれます。

この作業計画は ICNIRPのウェブサイト で確認できます。

欧州電磁界フォーラム(EEMFF)の第1回フォーラム会議は2021年11月15~16日に開催

掲載日: 2021/02/04

欧州電磁界フォーラム(EEMFF)の第1回フォーラム会議は2021年11月15~16日にドルトムント(ドイツ)の連邦労働安全衛生研究所(BAuA)で開催されることが改めて発表されました。

更なる情報は、公式ウェブサイトで確認できます。

BioEM 2021の会場はベルギーのヘントに変更

掲載日: 2021/01/28

生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)の合同年会 "BioEM 2021" は2021年9月26日~10月1日にベルギーのヘントで開催されることが、 BioEM 2021のウェブサイト で正式に発表されました。更なる情報も同サイトにまもなく掲載される予定です。

接触電流ドシメトリの計算モデルについての femu の論文

掲載日: 2020/12/08

femu と共著者らによる論文「1 MHz未満の周波数での接触電ドシメトリの計算モデル」が、専門誌 Medical & Biological Engineering & Computing に掲載されました。この論文の目的は、0 Hz - 1 MHzの周波数に対する接触電流の計算ドシメトリのための、拡張可能で適用可能な検証済みの数値身体モデルを開発することでした。数値身体モデル Duke を用いて、縦方向および横方向の経路に対し、7つの接触電極によって接触電流を誘導しました。それによって得られた誘導電界および電流を用いることで、個別の事故シナリオを評価するための各周波数および電流経路に対する身体のインピーダンスおよび心臓の電流係数の評価が可能になります。

このオープンアクセス論文は、EMF-PortalPubMed および Medical & Biological Engineering & Computing のウェブサイト から入手可能です。

第1回欧州電磁界フォーラム会議は延期

掲載日: 2020/10/28

ドイツ連邦労働安全衛生研究所(BAuA)がホスト役として2020年11月23~24日にドルトムントで開催予定であった「第1回欧州電磁界フォーラム会議『電磁界指令についての7年間の経験』」は、新型コロナウィルス感染症の流行拡大のため、2021年10月末~11月初めに延期されました。具体的な日程が決まり次第、BAuAのウェブサイトで告知されます。

ICNIRPの非電離放射線ワークショップはキャンセル

掲載日: 2020/10/26

国際非電離放射線防護委員会が2021年1月に開催予定であった「第9回国際非電離放射線ワークショップ」は、新型コロナウィルス感染症の流行拡大のため、キャンセルが決定しました。
更なる情報は、ICNIRPのウェブサイトをご覧下さい。

BioEM 2021はハワイでは開催されません

掲載日: 2020/10/26

生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)の合同年会 "BioEM 2021" は、新型コロナウィルス感染症の流行拡大のため、予定地であったホノルル(米国ハワイ州)では開催されないことが、組織委員会のウェブサイトで発表されました。同年会は2021年6月13日からオンラインで開催予定です。アブストラクトの投稿締切は2021年2月12日で変更ありません。

BioEM 2021のウェブサイト公開

掲載日: 2020/07/23

生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)が2021年6月13~18日にホノルル(米国ハワイ州)で開催する合同年会 "BioEM 2021" の公式ウェブサイトが公開されました。

静磁界(≤ 1 mT)の影響についてのfemuの系統的レビュー

掲載日: 2020/06/10

femu が実施した系統的レビュー「ヒトおよび脊椎動物における弱い静磁界(≤ 1 mT)の生物学的影響および健康関連の影響」が、学術誌 PLOS ONE に掲載されました。このレビューは、弱い静磁界によって生物学的機能に生じるかも知れない影響を体系的に分析・評価することと、研究の現状についての最新情報を提供することを目的としたものです。評価対象とするためのクライテリアを満たした11報の研究が、このレビューに含められました。それらの研究は全て動物研究で、クライテリアを満たしたヒト研究はありませんでした。全体として、レビューした文献から入手できた証拠は、弱い静磁界の生物学的影響および健康関連の影響について、結論を導くには不十分でした。我々は、この分野における更なる系統的な研究を奨励します。新たな研究はどのようなものであれ、静磁界がヒトの健康に対してリスクを生じるかどうかを評価するため、ヒトにおける生物学的機能に対する影響に特に対処することが望まれます。

この論文は EMF-PortalPubMed、およびPLOS ONE のウェブサイト から入手可能です。

ICNIRPが非電離放射線ワークショップの延期日程を2021年1月14~15日と発表

掲載日: 2020/05/27

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的大流行を受けて延期していた「第9回国際非電離放射線(NIR)ワークショップ」を、2021年1月14~15日にソウル(韓国)で開催すると発表しました。

詳細情報は、ICNIRPのウェブサイトで適宜発表予定です。

第1回欧州電磁界フォーラム会議

掲載日: 2020/05/19

ドイツ連邦労働安全衛生研究所(BAuA)は、2020年11月23~24日にドルトムント(ドイツ)で「第1回欧州電磁界フォーラム会議『電磁界指令についての7年間の経験』」を開催します。この会議は、欧州連合(EU)加盟各国における「電磁界指令(2013/35/EU)」の実践的な適用についての情報交換、ならびに課題についてのワークショップおよびポスター発表での討論を目的としており、労働・社会問題担当省庁、労働基準監督局、研究機関等の政府機関からの専門家が招聘されます。

この会議についての更なる情報は、BAuAのウェブサイトで確認できます。

コロナウィルスと5Gとの間につながりはありません

掲載日: 2020/04/24

世界保健機関欧州委員会およびドイツ連邦放射線防護局(独語)は、第5世代移動通信(5G)とコロナウィルス感染症(COVID-19)とのつながりについての噂話を否定しています。

BioEM 2020は中止

掲載日: 2020/03/19

生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)がオックスフォード(英国)で2020年6月21~26日に開催予定であった合同年会 "BioEM 2020" は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的拡大により、中止が決定されました。

公式発表は BioEM 2020のウェブサイト をご覧下さい。

ICNIRPがRFガイドライン改定版を発表

掲載日: 2020/03/12

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、無線周波(RF:100 kHzから300 GHzまで)電磁界にばく露されるヒトの防護のための 新たなガイドライン を発表しました。この新ガイドラインは、第5世代移動通信(5G)システム技術、Wi-Fi、Bluetooth、携帯電話及び基地局といった、多くのアプリケーションをカバーしており、ICNIRPガイドライン(1998)の100 kHzから300 GHzまでの部分、ならびにICNIRP低周波ガイドライン(2010)の100 kHzから10 MHzまでの部分を更新するものです。

ICNIRPのウェブサイトには、 更なる情報 が提示されています。更に、新ガイドラインに関連する よくある質問と回答 、ならびに 新旧ガイドラインの主な違い についての説明があります。

ICNIRPの非電離放射線ワークショップは延期

掲載日: 2020/03/05

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が2020年5月6~8日にソウル(韓国)で開催予定であった第9回国際非電離放射線(NIR)ワークショップ(2019年5月7日付のEMF-Portalニュース参照)は、新型コロナウィルス感染症の拡大により、延期が決定されました

新たな取り決めについては、ICNIRPのウェブサイト及び本サイトでお知らせします。

無線周波電磁界とがんについてのFDAのレビュー

掲載日: 2020/02/19

米国食品医薬品局(FDA)は、「無線周波放射とがんに関する2008~2018年に公表された文献のレビュー」を発表しました。その結果は、携帯電話から発せられる無線周波エネルギーへのばく露によって生じる健康上の問題について、一貫性のある、または信頼し得る科学的証拠はないという、FDAの判断を支持するものです。

更新情報:BioEM 2020‐アブストラクト提出期限の延期

掲載日: 2020/02/03

生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)が2020年6月に英国オックスフォードで開催する合同年会 "BioEM 2020" のアブストラクト提出期限が2月9日まで延期されました。

更なる情報は、 BioEM 2020のウェブサイト をご覧下さい。

BioEM 2021は米国ハワイ州ホノルルで開催

掲載日: 2020/01/27

生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)の2021年の合同年会 "BioEM 2021" は、2021年6月13-18日に米国ハワイ州ホノルルで開催されることが決まりました。

公式発表は BEMSのウェブサイト をご覧下さい。

WHOが体系的レビューへの参加を追加募集

掲載日: 2020/01/17

世界保健機関(WHO)の放射線プログラムは、一般公衆及び労働者の集団における無線周波(RF)電磁界ばく露の潜在的健康影響を評価するためのプログラムを実施しています。WHOはこの枠組みにおいて、体系的レビューに向けて同定した10個のトピックスについて、研究チームを募集しました(EMF-Portalの2019年10月9日付記事をご参照下さい)。WHOは、そのうち3個について追加募集を開始しました。締切は2020年2月7日です。

この募集に関する詳細情報は、WHOのウェブサイトから入手可能です。

BioEM 2020 - アブストラクト募集開始

掲載日: 2019/12/19

生体電磁気学会(BEMS)と欧州生体電磁気学会(EBEA)が2020年6月21-26日にオックスフォード(英国)で開催する合同年会 "BioEM 2020" のプラットフォーム発表及びポスター発表のアブストラクト募集が開始されました。更なる情報は、BioEM 2020 のウェブサイト をご覧下さい。

ICNIRPの2020-2024年の任期の本委員会の構成

掲載日: 2019/12/06

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、2020-2024年の任期の本委員会(Main Commission)の構成を発表しました。ICNIRPの定款(Statutes)により、ICNIRPは4年毎に委員を選出します(2019年5月23日付のニュースをご参照下さい)。ICNIRP委員、国際放射線防護学会(IRPA)ならびに国際及び各国の放射線防護当局に依頼した候補者の推薦を受けて、2019年11月19-20日にドイツ・ミュンヘンで開催されたICNIR年次総会で選挙が実施されました。ロドニー・クロフト(オーストラリア)が議長、エリック・ファン・ロンゲン(オランダ)が副議長に選出されました。新委員は、タニア・セスタリ(ブラジル)、ナイジェル・クリドランド(英国)、アンケ・フス(オランダ)、ケン・カリピディス(オーストラリア)です。マリア・ファイヒティング(スウェーデン、前副議長)、アデル・グリーン(オーストラリア)、ゼノン・シーンキウィッツ(英国)が退任します。

更なる情報、及び全委員のリストは、ICNIRPのウェブサイトをご参照下さい。