[1 MHz未満の周波数での接触電流ドシメトリの計算モデル] tech./dosim.

Computational models for contact current dosimetry at frequencies below 1 MHz

掲載誌: Med Biol Eng Comput 2021; 59 (1): 107-119

接触電流筋肉収縮、火傷、心室細動を生じることがあり、場合によっては命にかかわるが、接触電流を用いたイン・ビボ研究は少なく、接触電流に対する防護のための安全基準が依拠する科学的根拠は限定的である。この研究は、直流から1 MHzの範囲の周波数に対する数値計算による接触電流ドシメトリのため拡張可能な人体モデルを開発することを目的とした。開発したモデルを国際電気標準会議(IEC)の心臓電流係数(HCF)の計算に適用した結果、横断方向の接触電流の場合、HCFは周波数に依存するが、縦方向の接触電流の場合、HCFは周波数の影響を受けないと見られることがわかった。胸部または背中から手への電流経路に対するHCFは、IEC(IEC 60479-1)では過小評価と見られた。縦方向の電流経路についてIEC 60479-1で示されたHCFとは異なり、この研究ではHCFは1.0に等しいと予測され、これは事前に予測できなかった血管内の電流によるものである可能性があるが、この結果を更なる研究で調べる必要がある、と著者らは述べている。

ばく露