この研究は、磁界(MF)がインビボで抗腫瘍活性を引き起こすか否かを、担がんヌードマウス(ヒト結腸腺がん(WiDr)を皮下移植された)を用いた2つの異なる実験で調べた。第1の実験では、変調MF(静磁界と50 Hz磁界の重ね合わせ;時間平均された磁束密度は5.5 mT)に毎日70分間ばく露されたマウスにおいて、生存時間の有意な増加(31 %)が得られた。第2の独立した実験では、担がんマウスに第1実験と同じばく露を4週間連続して行った結果、腫瘍増殖の有意な阻害(40 %)とともに、腫瘍細胞の有糸分裂指数および増殖活性の低下が見られた;また、ばく露を受けたマウスでは、免疫反応性p53の発現減少とともに、アポトーシスの有意な増加が見られた;剖検時の肉眼的病理学、造血/血液学的および組織学的検査では、有害または異常な影響は見られなかった、と報告している。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
ばく露時間:
70 min/day, 5 days/week, until death or for 4 consecutive weeks
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Modulation type | cf. additional information |
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Additional information |
DC + 50 Hz |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | pair of coils with the axis in the same plane; plexiglas box 14.7 x 3.6 x 3.6 cm placed between the 2 coils |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
本研究ではヒト結腸線がん(WiDr)を皮下接種したマウスを用いた。異なる2つの実験を実施した。1つ目の実験では、マウスの生存期間を調べた。動物は70分/日、5日/週、死亡まで磁界ばく露した。2つ目の実験では、腫瘍増殖を調べた。この動物には4週間連続で磁界ばく露した。
磁界ばく露群の生存期間は、偽ばく露対照と比較して、統計的に有意に増加した(31%)。
磁界ばく露群の腫瘍増殖は、偽ばく露対照と比較して、統計的に有意に阻害された(40%)。p53発現の減少とあわせて、ばく露群の腫瘍ではアポトーシスの有意な増加が認められた。これらの知見は、磁界の抗がん能力を示唆している。
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