この研究は、ボランティア(定期検査のために外来受診したペースメーカ装着患者101人)について、GSM携帯電話(出力2WのヨーロッパGSM2機種)が放射する電磁界が植え込みペースメーカに影響するか否かを試験した。試験されたペースメーカは、11製造業者の43機種であった。結果として、ペースメーカのセンシング閾値を最小値に設定し、携帯電話のアンテナを患者の胸部に直接、接触させた場合、26台のペースメーカで電磁干渉が観察された;内訳は、101人のうちの10人で見られたパルス発生阻害、DDD-VDD型ペースメーカをつけた46人のうち9人で見られた心室ぺーシングトリガー発生、52人のうち4人で見られた非同期ペーシング、52人のうちの1人が見られた非同期ペーシングを伴うパルス発生阻害、46人のうちの2人で見られた心室ぺーシングトリガー発生を伴うパルス発生阻害である;作用の継続期間は最低、約3秒であったが、6件ではGSM信号がオンである限り続いた;永久的故障やプログラムされたパラメータの変化は検出されなかった;電磁干渉が起こるアンテナとペースペーカの最長距離は、閾値を最小値にプログラムした場合は10cmであった;アンテナを胸部皮膚に接した状態で電磁干渉が起きるのは、センシング閾値を最大値(心室では4mV、心室では2.5mV)にした場合であった、と報告している。
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