<目的>電磁界が核酸に直接作用して変異原となることはあり得ないと思われている。しかし他の因子により引き起こされた遺伝子への影響を修飾することは考えられる。本実験においては異数染色体をつくることで知られている硫酸ビンブラスチン(VBS)によりできる異数体のレベルを電磁界が修飾する能力があるか否かを検討する。 <対象・方法>VBSにより誘発される異数染色体に対する電磁界の効果は電磁界の内分泌系に及ぼす効果によるものとの仮説のもとに本実験を行ったので、卵母細胞に対するin vitroの実験ではなく動物個体に対する効果をみようとした。雌ICRマウス、8-12w(25-34g)をL:D=12h:12h、21-23℃の条件で飼育。VBS 0.2mg/kg、i.p.後、半数を曝露群、半数をシャム群。60Hz、5G(曝露群)、40±20mG(シャム群)、17h曝露。17hは排卵を促すのに十分な長さ。卵母細胞は卵管から集めて染色体を分析。 <結果・結論>個々のデータを表1に示す。VBSとEMF+VBSでいずれも差はない(図1)。図2にhyperploidを0-10%(A)、10.1-20%(B)、>20%(C)に分けて解析した結果を図示するが、>20%の群で電磁界+VBSが多い。
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