[超低周波電磁界がブタ子宮内膜におけるアポトーシスおよび酸化ストレス関連遺伝子ならびにタンパク質に及ぼす影響 - イン・ビトロ研究] med./bio.

超低周波（ELF）電磁界はエピジェネティックな調節に関連する要因に影響を与え、子宮内の重要な生物学的プロセスを変化させる可能性がある。ブタの子宮内膜において、ELFがアポトーシスや酸化ストレス関連遺伝子に与える影響はこれまで記録されていない。この研究は、周囲着床期においてELFへのばく露が豚の子宮内膜でアポトーシスや酸化ストレスを引き起こす可能性があるかどうかを調べるため、着床期に採取したブタ子宮内膜スライス（100 ± 5 mg、n = 5）を用いて、50 Hzの周波数と8*10^4 mG［8 mT］の磁束密度で2時間イン・ビトロばく露した。リアルタイムPCRを用いて、CASP3、CASP7、CIDEB、GADD45G、NOS1、NOS2、NOS3、TP53I3のmRNA転写物を分析し、ウェスタンブロッティングを用いてCASP3およびCASP7のタンパク質量を、ELISAを用いてeNOSのタンパク質量を測定した。更に、CASP3/7およびNOS活性を、それぞれフローサイトメトリーおよび比色法を用いて分析した。その結果、ELFばく露した子宮内膜では、CASP7の減少およびNOS3 mRNA転写物とタンパク質量の増加が観察された。さらに、CIDEB、GADD45G、およびTP53I3 mRNA転写物の増加が確認された。これらの変化は、ELFがアポトーシスに影響を与え、子宮内膜で酸化ストレスを引き起こす可能性を示している、と著者らは結論付けている。