この研究は、携帯電話の電磁界が海馬に及ぼす潜在的な影響と、バオバブ(Adansonia digitata)(AD)およびブラックシード(Nigella sativa)(BS)がその影響を軽減する役割について調べた。12週齢の雄のWistarアルビノラット56匹を7匹ずつ8群に割り付けた。対照群、AD投与群、BS投与群には電磁界にばく露せず、擬似ばく露群はばく露装置内に配置したがばく露しかった。電磁界ばく露+AD投与群、電磁界ばく露+BS投与群、電磁界ばく露+AD投与+BS投与群、電磁界ばく露群は、900 MHzの電磁界に1時間/日、28日間ばく露した。その後、海馬の錐体ニューロンを、光学フラクショネーター技術を用いてカウントした。組織切片を、光学顕微鏡および電子顕微鏡下で病理組織学的に評価した。血清サンプルのカタラーゼ(CAT)およびスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の酵素活性を測定した。その結果、立体学的データの分析では、錐体ニューロンの個数について、ばく露群と対照群または擬似ばく露群との間に統計的有意差は認められなかった(p>0.05)。但し、立体学的検査により、対照群とAD投与群(p<0.01)およびBS投与群(p<0.05)との間に、海馬全体において有意差が認められた。更に、900 MHz電磁界ばく露は、病理組織学的分析においてニューロンの構造に有害な変化を生じた。質的検査から、ADおよびBSなどのハーブ製品の併用が電磁界ばく露の副作用に対する保護効果を発揮することが示唆された、と著者らは報告している。
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