[雌ラットの肝臓における連続的な出生前および出生後のGSM通信用電磁波ばく露の酸化ストレスバイオマーカーへの影響] med./bio.

Effects of continuous prenatal and postnatal global system for mobile communications electromagnetic waves (GSM-EMW) exposure on the oxidative stress biomarkers in female rat liver

掲載誌: Heliyon 2022; 8 (12): e12367

この研究は、雌ラットの出生前および出生後の900 MHz高周波RF電磁放射への24時間/日のばく露が、酸化ストレスおよびその他の肝臓パラメータに及ぼす影響を、生後(PND)1、9、21日目に調べた。その結果、RFばく露酸化ストレス状態を高めることが示された。ばく露群ではマロンジアルデヒドMDA)がPND9および21に有意に上昇し、カタラーゼ(CAT)活性がいずれのPNDでも低下し、CATの量およびmRNA発現がPND1および9で低下し、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)活性がPND21に低下した。また、ばく露群では細胞SOD(cytoSOD)がPND9および21に有意に上昇し、ミトコンドリアSOD(mitoSOD)がPND21に低下した。GPxレベルおよびmitoSOD活性の有意な上昇がいずれのPNDでも認められた。更に、ばく露群ではcytoSOD活性がPND1に有意に低下し、PND9に上昇した。SOD1 mRNA発現はPND1に上昇したが、PND9および21には低下した。GPx1発現は常に低下した。Akt1、核因子赤血球e2関連因子2(Nrf-2)、細胞接着分子-1(ICAM-1)発現にも同様の応答が認められた。出生前および出生後の連続的なRFばく露はその後の生涯において健康への悪影響を生じ得る、と著者らは結論付けている。

ばく露