この研究は、マイクロ波放射による心臓損傷における熱ショックタンパク質72(Hsp72)の変化の役割を調べ、この損傷のメカニズムについての新たな洞察を得ることを目的とした。マイクロ波照射の前後でのラットの直腸温度を測定した。照射後の1、7、14、および28日目に心電図(ECG)の変化を分析した。心筋の酵素活性およびイオン濃度を検出した。加えて、心筋損傷マーカーのレベルを酵素結合免疫吸着法(ELISA)で分析し、ホルモンのレベルを放射免疫アッセイで評価した。心筋組織の構造および超微細構造を光学顕微鏡および透過電子顕微鏡で観察した。Hsp72の発現をウェスタンブロットおよび免疫蛍光分析で測定した。その結果、ばく露後の直腸温度は有意に上昇し、ECGは乱れ、イオン濃度は低下した。心筋組織の構造および超微細構造への損傷、ならびにHsp72の発現の有意な上昇が認められた。これらの結果は全体として、30 mW/cm^2、35分間の正弦波マイクロ波放射が、熱と非熱の複合作用により心機能組織に損傷を生じることを示している、と著者らは結論付けている。
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