星状細胞は中枢神経系の機能において重要な役割を果たしており、静磁界脳治療の際の脳の可塑性反応に寄与している可能性がある。多くの研究が脳の可塑性における静磁界刺激を評価しているが、細胞レベルでの静磁界の結果を評価した研究はほとんどない。このため、この研究の著者らは、305 mT(中強度)の静磁界の影響を、新生Wistarラット(生後1-2日目)から取得した健康な/正常な皮質星状細胞の初代培養細胞で評価した。コンフルエンスに達した後、細胞を7日間連続で毎日5分間、15分間、30分間、40分間、静磁界で刺激した。酸化ストレスパラメータ、細胞周期、細胞生存率、ミトコンドリア機能を分析した。その結果、5分間および40分間刺激群では抗酸化能が低下した。スーパーオキシドジスムターゼおよびカタラーゼの酵素活性、または総チオール含有量には差は認められなかったが、脂質過酸化は全ての刺激群で増加した。細胞周期は40分間刺激後に変化したが、15分間、30分間および40分間刺激は細胞壊死につながった。ミトコンドリア機能は静磁界刺激後に低下したが、画像分析ではミトコンドリアのネットワークに大幅な変化は認められなかった。これらの結果から、静磁界は健康な星状細胞の酸化状態および生存率を損ねることが明らかになった、と著者らは結論付けている。
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