この研究は、ヒト細胞(ヒト脂肪組織由来幹細胞(ASC)、肝がん幹細胞(CSC、Huh7およびHep3B)、HeLa細胞、SH-SY5Yがん細胞、ならびに正常な線維芽細胞IMR-90)に対する、1.7 GHzのLTE無線周波(RF)電磁界ばく露の非熱作用を調べた。細胞をSAR=1または2 W/kgのRFに72時間ばく露したところ、全ての細胞において細胞増殖が一貫して減少した。この抗増殖作用は1 W/kgよりも2 W/kgで強く、ASCではさほど強くなかった。RFばく露はDNA二本鎖切断または細胞のアポトーシスを生じなかったが、細胞周期のG1期からS期への遷移を若干遅らせた。2 W/kgにばく露したASCおよびHuh7細胞では細胞の老化も明確に認められた。これらの細胞では細胞内活性酸素種(ROS)が増加し、ROSスカベンジャーを投与したところ、抗増殖作用が抑制された。これらの結果は、1.7 GHzのLTE RF電磁界は細胞内ROSを増殖させることで細胞増殖を減少させ、老化を促進することを強く示唆している、と著者らは結論付けている。
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