[生活様式は男性の生殖能力を妨げるか?] basics

Do lifestyle practices impede male fertility?

掲載誌: Andrologia 2021; 53 (1): e13595

この論文は、男性の生殖能力に対する生活様式の影響についてレビューし、以下のようにまとめている。過去数十年間に男性の生殖能力のパラメータの世界的な低下傾向があることが示唆されており、これは部分的には有害な生活様式およびばく露によって説明されている。これには、飲酒、喫煙、薬物(例:大麻、オピオイドタンパク質同化ステロイド)、貧弱な栄養習慣、肥満およびメタボリックシンドローム、生殖器の熱ストレス(例:携帯電話およびノートPCからの電波ばく露、長時間座り続けること、締め付けのきつい下着、熱い風呂またはサウナに繰り返し入ること)、内分泌かく乱化学物質へのばく露(例:残留農薬、ビスフェノールA、フタル酸、ダイオキシン類)および心理的ストレスがある。このレビューは、これらの生活様式ならびに男性の生殖能力との関連についての現状の証拠を検討し、それぞれに対する既知の作用メカニズムを考察した結果、好ましくない生活様式による精子形成および/またはステロイド産生の低減と関連する共通のメカニズムには、局所的または系統的な炎症および酸化ストレスがある、と述べている。また、男性の不妊症例の臨床履歴において、関連する生活様式を調査すること、有害な生活様式を適切に改変することを推奨している。

ばく露