この研究は、ラットの脳の4つの部位(海馬、大脳皮質、小脳、脳幹)からの初代培養ニューロン、ならびに3つのニューロン様細胞(MN9D[マウス中脳由来細胞]、PC12[ラット褐色細胞腫細胞]、HT22[マウス海馬由来細胞])に対する、テラヘルツ(THz)波の潜在的影響を非熱条件下で調べた。出力電力50 mW(0.16 THz)及び10 mW(0.17 THz)のTHz波(ばく露時間6分間及び60分間)による潜在的影響を、温度変化、神経突起の成長、細胞膜の粗さ、微細形態、神経伝達物質及びシナプス関連タンパク質(SYN[シヌクレイン]及びPSD95[シナプス後肥厚部タンパク質95])を用いて調べた。THz波による温度上昇は無視し得るものであった。その結果、THz波は海馬、小脳及び脳幹の初代培養ニューロン、ならびにMN9D及びPC12細胞における神経伝達物質の有意な変化を生じた。THz波は海馬の初代培養ニューロンにおけるSYN発現を下方制御し、大脳皮質の初代培養ニューロンにおけるPSD95発現を下方制御した、と著者らは報告している。
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