この研究は、Hsd:Sprague Dawley SDラットを、携帯電話及びその他のワイヤレス通信デバイスから発せられる信号と同じ方式で変調された、1.5、3、または6 W/kgの無線周波放射(RFR)に、10分間オン/10分間オフの周期で18時間半(正味9時間)/日、7日間/週、妊娠中の母獣の子宮内[in utero]から生後2年間、各群につき雌雄90匹ずつばく露または疑似ばく露し、全ての動物について40以上の部位の組織の病理検査を実施した。その結果、全体として、ばく露群の雄ラットは疑似ばく露群よりも長命であった。このことは、この種の研究の終盤で雄ラットに一般的に観察される、年齢に関連して自然発生する腎臓疾患の重篤度が低いことが原因と考えられた。GSMとCDMAの両方について、ばく露群の雄ラットでは心臓及び脳に腫瘍のある動物の数が多かった。GSMについては、ばく露群の雄ラットで副腎に腫瘍のある動物の数の増加が認められた。GSMとCDMAの両方について、ばく露によるものか、あるいは単に偶然によるものかを明確に判定できない腫瘍が複数の臓器に生じた。GSMについては、そうした病変には雄ラットの前立腺、下垂体及び膵臓での腫瘍、ならびに雌ラットの心臓での腫瘍が含まれた。CDMAについては、雄ラットの下垂体及び肝臓の腫瘍、ならびに雌ラットの心臓、脳及び副腎での腫瘍が、そうした曖昧な病変に含まれた。GSMまたはCDMAにばく露した雄ラットについては、ばく露によって心臓に腫瘍のある動物の数が増加した[発がん活性の明確な証拠]と結論付けられた。脳の腫瘍もばく露に関連する[発がん活性の何らかの証拠]とみなされた。副腎に腫瘍のある雄ラットの増加もばく露に関連する[発がん活性の何らかの証拠]とみなされた。GSMばく露群の雄ラットの前立腺、下垂体及び膵臓の膵島、ならびにCDMAばく露群の雄ラットの下垂体及び肝臓での腫瘍の発生が、ばく露に関連するかはどうかわからない[発がん活性の曖昧な証拠]とされた。GSMまたはCDMAばく露群の雌ラットの心臓での腫瘍も、ばく露に関連するかも知れない[発がん活性の曖昧の証拠]と結論付けられた。CDMAばく露群の雌ラットの脳及び副腎での腫瘍も、ばく露と関連するかも知れない[発がん活性の曖昧の証拠]とされた。
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