[2.45 GHzマイクロ波放射は酸化及びニトロソ化ストレスが介在する精巣のアポトーシスを誘導する:p53依存性bax-カスパーゼ-3介在経路] med./bio.

2.45 GHz microwave radiation induced oxidative and nitrosative stress mediated testicular apoptosis: Involvement of a p53 dependent bax-caspase-3 mediated pathway

掲載誌: Environ Toxicol 2018; 33 (9): 931-945

先行研究では、2.45 GHzのマイクロ波放射酸化及びニトロソ化ストレスを生じ、これが雄性の生殖機能に悪影響を及ぼすことが示唆されているが、その分子機序は依然として不明であることから、この研究は、2.45 GHzばく露によるフリーラジカル負荷と酸化還元の不均衡による精巣アポトーシスの詳細な経路、ならびにばく露時間の増加による影響の程度を調べた。12週齢の雄マウスを2.45 GHzマイクロ波連続波、全体的な平均電力密度は0.0248 mW/cm^2、全体的な全身平均比吸収率SAR)は0.0146 W/kg)に2時間/日、15、30、60日間ばく露した。精巣組織学血清テストステロン活性酸素種ROS)、一酸化窒素NO)、マロンジアルデヒドMDA)のレベル、抗酸化酵素の活性、アポトーシス促進タンパク質(p53及びBax)、抗アポトーシスタンパク質(Bcl-2及びBcl-xL)、シトクロム-c、不活性/活性カスパーゼ-3、未分解PARP-1の発現を評価した。その結果、2.45 GHzマイクロ波ばく露精巣酸化還元の不均衡を生じ、これはp53依存性のBax-カスパーゼ-3経路を通じた精巣アポトーシスの強化だけでなく、ばく露時間に依存した形でアポトーシスの度合いを高めることにつながることが示唆された、と著者らは結論付けている。

ばく露