この研究は、SARが4.0 W/kgの無線周波(RF)電磁界にばく露後のC57BL/6マウスの海馬におけるカルシウムチャネル及びアポトーシスまたはオートファジーとの関連を調べた。まず、電位依存性カルシウムチャネル(VGCC)の発現レベルを免疫ブロットで確認した。海馬ニューロンにおける汎カルシウムチャネルの発現を調べたところ、RFばく露後に有意な低下が認められた。海馬ニューロンにおけるオートリソソームの蓄積と共に、オートファジー関連遺伝子及びタンパク質(例:LC3B-II)の発言が有意に上昇した。但し、カルシウムチャネル発現の低下と、海馬ニューロンにおけるカルシウムレベルの低下には、アポトーシス経路の下方制御が寄与しているかも知れない。これらの結果は、RFばく露はおそらくオートファジー経路を活性化させる一方、アポトーシスを阻害することにより、海馬ニューロンにおけるカルシウムチャネルの発現を低下させ、細胞内カルシウム恒常性維持を変化させ得ることを示唆している、と著者らは結論付けている。
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