国際がん研究機関(IARC)は2002年、小児白血病のリスク上昇に基づき、超低周波(ELF)磁界へのばく露を「人に対して発がん性があるかもしれない(グループ2B)」に分類した。この論文の著者らは、1997-2003年及び2007-2009年の脳腫瘍についての症例対照研究で、異なる因子への生涯の職業ばく露を評価した。INTEROCC研究では、ELF磁界ばく露(μT)と髄膜腫との関連の評価に、職業‐ばく露マトリクスが用いられた。著者らは、累積ばく露(μT‐年)、平均ばく露(μT)、最大ばく露された職業(μT)を計算した。その結果、どのカテゴリーでも髄膜腫のリスク上昇は認められなかった。最も高い累積ばく露カテゴリー(8.52 μT‐年超)では、オッズ比(OR)= 0.9、95%信頼区間(CI)= 0.7-1.2で、線形性のトレンドについてのp = 0.45と計算された。異なる時間枠でも統計的に有意なリスクは認められなかった。ELF磁界への職業ばく露は髄膜腫のリスク上昇と関連していなかった、と著者らは結論付けている。
グループ | 説明 |
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参照集団 1 | cumulative exposure: < 2.33 µT-years |
集団 2 | cumulative exposure: 2.33 - < 3.79 µT-years |
集団 3 | cumulative exposure: 3.79 - < 5.55 µT-years |
集団 4 | cumulative exposure: 5.55 - < 8.52 µT-years |
集団 5 | cumulative exposure: ≥ 8.52 µT-years |
参照集団 6 | average exposure: < 0.11 μT |
集団 7 | average exposure: 0.11 - < 0.13 μT |
集団 8 | average exposure: 0.13 - < 0.18 μT |
集団 9 | average exposure: 0.18 - < 0.27 μT |
集団 10 | average exposure: ≥ 0.27 μT |
参照集団 11 | maximum exposed job: < 0.13 μT |
集団 12 | maximum exposed job: 0.13 - < 0.16 μT |
集団 13 | maximum exposed job: 0.16 - < 0.24 μT |
集団 14 | maximum exposed job: 0.24 - < 0.60 μT |
集団 15 | maximum exposed job: ≥ 0.60 μT |
症例 | 対照 | |
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参加者 | 1,625 | 3,530 |
評価可能 | 1,592 | 3,485 |
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