この研究は、無線周波(RF)電磁界ばく露後に海馬または脳幹でオートファジーが生じるかどうかを調べた。C57BL/6マウスを835 MHzのRF電磁界に比吸収率(SAR)4.0W/kgで12週間ばく露した後、海馬および脳幹を解剖して分析した。その結果、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(qRT-PCR)分析では、オートファジーの調整において重要な役割を担う複数のオートファジー遺伝子の有意に上方制御が、海馬では見られたが、脳幹では見られなかった。オートファジーの制御において重要なタンパク質である、LC3B-IIタンパク質およびp62の発現レベルは、海馬のみで有意に変化した。透過電子顕微鏡分析では、ばく露群の海馬ニューロンにおけるオートファゴソームおよびオートリソソームの数の増加が認められた。これらの結果は、835 MHzのRF電磁界への4.0 W/kgのSARで12週間のばく露は、海馬におけるオートファジーを生じるが、脳幹では生じないことを示している、と著者らは結論付けている。
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