必須微量元素としての亜鉛は、細胞の成長および老化の制御に関与していると報告されている。この研究は、ラットの脂肪由来間葉系幹細胞を50 Hz、20 mTの超低周波(ELF)磁界にばく露し、硫酸亜鉛(ZnSO4)の存在下でのELF磁界ばく露(30分間/日、21日間)がテロメラーゼ逆転写(TERT)遺伝子発現および間葉系幹細胞の老化に影響するかどうかを評価した。細胞をグループI(対照群:ZnSO4処理なし、ELF磁界ばく露なし);グループII(ZnSO4処理なし、ELF磁界ばく露あり);グループIII(ZnSO4処理あり、ELF磁界ばく露なし);グループIV(ZnSO4処理あり、ELF磁界ばく露あり)に分けた。異なる濃度のZnSO4の下で、細胞の生存力、TERT遺伝子発現および老化細胞のパーセンテージを、比色分析法、リアルタイムPCRおよび老化関連β-ガラクトシダーゼ活性アッセイでそれぞれ評価した。その結果、ELF磁界ばく露はTERT遺伝子の発現の減少、および老化細胞のパーセンテージの増加を生じた。但し、ZnSO4はTERT遺伝子発現を有意に増加させ、ELF磁界にばく露した間葉系幹細胞の老化を減少させることができた。著者らは、ZnSO4はTERT遺伝子発現の誘導により、ELF磁界にばく露した間葉系幹細胞の老化を遅らせるかも知れない、と結論付けている。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1: 50 Hz |
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