この論文は、2または8 Hzで振幅変調した低強度の10 GHzマイクロ波にマウスを6日間ばく露し、その直後および4週間後に行動および神経化学を評価した。2および8 Hzの変調周波数は、脳電図(EEG)スペクトルのデルタおよびシータ‐アルファ帯域にあたり、それぞれ睡眠および能動的行動に関連している。実験中、比吸収率(SAR)は0.3 W/kgで、脳の温度上昇は0.23℃以内であった。その結果、8 Hzの振幅変調では、ばく露直後のオープンフィールド試験での運動活動が有意に減少したが、4週間後には通常に戻った。対照的に、2 Hzの振幅変調では、ばく露直後および4週間後の運動活動に有意な変化は認められなかった。線条体でのドーパミンおよびジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)のレベル、ならびにDOPAC/ドーパミンのターンオーバー、あるいは皮質のグルタミン酸濃度に有意な変化は認められなかった。いずれの場合も、ロータロッド試験での運動協調、空間作業記憶、不安または抑うつ様行動への影響は認められなかった。著者らは、これらの結果は、8 Hz変調での低強度マイクロ波はマウスの運動活動を変化させ得るが、2 Hz変調では調査した行動に影響しないことを示している、と結論付けている。
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