この研究は、持続性炎症状態のラットの脳内でのN-メチル-D-アスパラギン酸受容体サブユニットNR1(NMDA-NR1)の発現に対する、1800 MHz無線周波(RF)放射への反復ばく露(15分間×5回)の影響、およびRF放射とトラマドール(TRAM)[鎮痛剤の一種]との組合せの影響を調べた。酸素ラジカル吸収能(ORAC)および電子スピン共鳴(ESR)検出を用いて、炎症状態群(完全フロイントアジュバンド(CFA)注射で誘導)、RFばく露、RFばく露+TRAM注射、非ばく露(ベースライン)、非ばく露+TRAM注射の各群のラットの脳組織でNMDA-NR1を測定した。その結果、ベースライン群とRFばく露群との間に有意差は認められなかった。NMDA-NR1発現はCFA注射とRFばく露後に低下し、健康な対照群(RFばく露群、RFばく露+TRAM注射群)では上昇が認められた。著者らは、ORAC評価ではRF放射の強固な影響が認められたが、他の実験では影響は両義的であった、と結論付けている。
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