この研究は、先行研究で報告された「ELF磁界ばく露は、カタツムリ(Cepaea nemoralis)における内因性オピオイドペプチド(抗侵害受容作用(鎮痛)を媒介する)を低下させる」という効果への光の影響を調べた。特に、このような磁界の効果に、間接的な誘導電流メカニズムが関与するのか、パラメトリック共鳴メカニズム(PRM)が直接的に関与するのかを検討した。光の存在および不存在の条件下で磁界ばく露し、磁界は、Ca2 +のPRMに関して予測されている値にしたがい、一定の静磁界と交流磁界(30,60および120Hz)の組合せとし、交流磁界の振幅と方向を変えた。鎮痛は、内在性オピオイド(エンケファリン)活性を増大させるエンケファリナーゼの阻害剤の注射により誘導された、その結果、光の不存在に比べ、存在下での磁界ばく露の方が、オピオイド誘発性の鎮痛を有意に大きく低下させることが示された;しかし、光の存在および非存在下での鎮痛の低下率にELF周波数依存性は見られなかった;したがって、光の存在および不存在の両方において、ELF磁界の効果は、誘導電流ではなく、PRMのような直接的な磁界検出メカニズムによって媒介されることが示された、と報告している。
カタツムリ Capaea nemoralis にけるオピオイド介在性無痛覚に対する超低周波磁界ばく露の光依存性行動学的影響を調査すること。
酵素エンケファリナーゼの選択的阻害剤であるSCH34826の投与は、エンケファリン活性の増加を生じ、熱刺激(ホットプレートで印加)に対する足のリフティング行動における応答待ち時間の強化を生じる。
publication 4768 参照。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
0–30 Hz
ばく露時間:
15 min
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ばく露2:
0–60 Hz
ばく露時間:
15 min
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ばく露3:
0–120 Hz
ばく露時間:
15 min
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Four groups of snails were used: sham light, sham dark, expoed light and exposed dark.
周波数 | 0–30 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | 15 min |
Additional information | Sinusoidal signal was superimposed on the DC signal. |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | 40 cm x 40 cm animal holder platform was positioned at the center of the x and y axis of the coils, 10 cm below the center of the z-coil. |
Additional information | Snails were exposed either in the presence or absense of light. In light conditions, snails were placed into translucent plastic containers made up of identical top and bottom halves (12 cm² x 5 cm high). In dark conditions, the top and bottom plastic containers were covered with black electric tape. |
磁界ばく露はオピオイド誘発性無痛覚の低減につながる。光への同時ばく露はこの影響を、暗中の磁界ばく露よりも有意に強めた。但し、無痛覚の低減の割合は、印加した磁界の周波数に対して独立であることが示された。後者の観察は、磁界を直接検知するメカニズムを示唆している。
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