本研究では、マウスの海馬を用いて、比吸収率(SAR)が1.6 W/kg(E1.6群)または4.0W/kg(E4.0群)における、カルビンジンD28-k(CB)、カルレチニン(CR)、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)の免疫反応(IR)の分布を測定した。その結果、両実験群では、偽ばく露対照群と比較して、CB及びCRのIRが減少し、CB及びCRの免疫反応細胞が消失し、肥大した細胞質突起を呈するGFAP のIRが増加することが示された。E4.0群ではE1.6群と比較して、CaBPタンパク質の減少及びニューロンの脱落に起因する、CB及びCRの各IRの顕著な減少が見られた。GFAPのIRは、E1.6群よりもE4.0群の方が強かった。著者らは、高周波ばく露により、CaBPが減少し、そのためカルシウム緩衝容量が影響を受けて、細胞死に至り、またGFAP IRの亢進及びアストロサイトの形態変化が生じて、脳損傷を媒介すると考えられると考察している。
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