研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[男性の乳がんと職場での電磁界ばく露] epidem.

Occupational exposure to electromagnetic fields and breast cancer in men

掲載誌: Am J Epidemiol 1991; 134 (4): 340-347

<目的>職場で電磁界曝露を受けた男性或いは住居で曝露された女性で乳がんが多くなるとの報告があり,一方,松果腺メラトニン分泌が電磁界抑制されることが乳がんの原因とする仮説も提出されている.多数の病例でこの現象を確認することが目的である. <方法>1983年から1987年までに診断された米国各州の男性の乳ガン患者を10の住民がん登録(国立がん研究所プログラム)から抽出し,最終的に227例を得た.対照群として年齢と住居のマッチした300例をデジタルダイアリング法で無作為に抽出した.交絡因子は宗教,教育程度,x線への曝露,重大な頭部の傷及びQuetelet係数(体重(kg)/体高(m)^2)等を検討した. <結果>電磁界曝露を受けたすべての病例のオッズ比は1.8(1.0-3.7),電気技師,電話保線員,電力従業員では6.0(1.7-21),ラジオ・通信技師では2.9(0.8-10)であり,曝露期間との相関はなかった(表2,3).これらの仕事に30才以前から初めて従事し,30年以上つづけて勤務しているヒトのリスクが最も高かった(表6) これらの結果は男性の乳がん電磁界との関連を支持するものであると述べている.

ばく露

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