<目的>著者らが1985年に発表したニュージーランドの統計に基づく相関研究の結果では,電気作業者に白血病が多かった.これを更に確かめるために,その時の対象者も含めたがん患者の大きな集団について検討したものである. <方法>1980-1984年の間に登録されたがん患者24762人のうち職業が分かっている19904人の20才以上の男性を対象とした.このがん患者集団から事例として選出された者以外の患者集団を対照群とし,年齢補正を行ったオッズ比を算出した. <結果>(1)電気作業者では白血病リスクが高かった(OR 1.62,95%CI 1.04-2.52)が,その他のがんではこの傾向はない(表2).(2)白血病の中でも慢性白血病(OR 2.12 95%CI 1.19-3.76)とリンパ性白血病(OR 1.73 95%CI 0.89-3.37)が多い(表4).(3)電気作業者の中で,ラジオ・テレビ修理工,電気技師,保線員,変電所員のリスクが大きい(表3).
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