この研究は、モルモットモデルにおいて、コルチ器の外毛細胞に対する低周波および超低周波電磁界の考えられる影響を分析した。周波数50、500、1000、2000、4000、5000Hz、磁束密度1.5 μTのTEM波を、導波管を用いて生成した。実験に用いた体重100〜150gの雌雄のモルモットは、一般検査および耳検査で異常がなかった。総ばく露時間は、50、500、1000Hzの場合は360時間、2000Hzの場合は3300時間、4000Hzの場合は4820時間、5000Hzの場合は6420時間であった。各周波数のばく露群につき1匹の対照動物を使用した。電気応答聴力計を用いて、聴覚閾値、I-IV波の潜時、I-III波のピーク間潜時、90および50dBの音圧レベル強度でのI〜III波の出現率を測定した。その結果、上記のパラメータの値には、対照動物と各周波数ばく露群との間に有意差はなかった;正常なモルモットについての先行研究の知見と照らし合わせて、今回の知見との間に有意差は見られなかった、と報告している。
モルモット34匹をばく露(各群4-8匹)し、群あたり1匹を対照として用いた。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz–1 kHz
ばく露時間:
continuous for 20 hr/day on 180 days
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ばく露2:
2 kHz
ばく露時間:
continuous for 20 hr/day on 165 days
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ばく露3:
4 kHz
ばく露時間:
continuous for 20 hr/day on 214 days
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ばく露4:
5 kHz
ばく露時間:
continuous for 16 hr/day on 390 days
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ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | electric and magnetic components of the electromagnetic wave in a plane perpendicular to the propagation direction |
このデータは、各群のばく露動物と対照動物で、調査したパラメータに有意差はないことを示している。
著者らは、50Hz-5kHz、磁束密度1.5µTの電磁界への長期ばく露は、モルモットのコルチ器官の外毛細胞に機能的または形態学的変化を何ら生じなかった、と結論付けた。
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