この研究は、磁界(MF)が腫瘍プロモータとして作用する可能性を試験するために、50Hz正弦波MF(磁束密度50マイクロTおよび0.5mT)の長期皮膚発がん性試験をメスのNMRIマウスで行った。イニシェータである7,12-ジメチルベンズ[a]アントラセン(DMBA)を含むアセトン溶液を背側皮膚に塗布し、DMBA処置の1週間後から103週間、19時間/日(平日)または21時間/日(週末および祝日)のMFばく露を行なった。ホルボールエステル12 - O-テトラデカノイルホルボール-13-アセテート(TPA)を皮膚がんプロモーション刺激の陽性対照として使用した。また、アセトンのみの溶液で処理したマウス群においても、MFの完全発がん作用を評価した。実験の9、26および52週後に、各群から6匹の動物を取り出し、屠殺して皮膚過形成分析を行なった。皮膚病変の出現は注意深く追跡され、そして死亡時に全ての新生物について病理組織学的診断を行なった。その結果、対照群とMFばく露群の間に、皮膚腫瘍を有する動物の発生数および累積皮膚腫瘍発生に有意差はなかった;DMBA+MFばく露群での上皮厚は、DMBA処置群と同じであった;白血病は、対照群に比べ、0.5mTのMFばく露群でやや頻度が高かったが、有意ではなかった、と報告している。
腫瘍の成長を開始させるため、単用量(25.6µg)のDMBAを皮膚に投与した。その8日後に、腫瘍の成長を促進させるため、TPA(3.08µg)を週2回投与し、磁界ばく露(50µTまたは0.5mT)を開始した。9、26、52、103週の磁界ばく露後に動物を検査した。
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