この研究は、イエバエ(Musca domestica:双翅目)の変態時間(蛹から成虫への羽化時間)および成虫の寿命に対する正弦波磁界(50 Hz, 6 mT)ばく露の影響を調べた。ほぼ同じ年齢のイエバエの蛹100個体を無作為に選び、50個体ずつの2群(ばく露群と対照群)に分け、個体別にガラス管(11 mm径、長さ70 mm)に食餌なしで入れた。ばく露群は、電磁石(磁極面積44.6 cm2(9.3 cm×4.8 cm)、間隙7.2 cm)が生成する50 Hz、6 mTの磁界ばく露を受けた。実験は、19°Cと24°Cの温度、12時間ずつの明/暗サイクル、60〜70%の相対湿度を制御しながら連続して実施された。その結果、両方の温度において、磁界による変態の有意な遅延が示された(19°Cで4.09 % ; 24°Cで15.81 %); 24°Cの場合、磁界ばく露群の成虫の寿命は、対照群に比べ有意に長くなった(約20 %);19°Cの場合、磁界ばく露群の成虫の寿命は、対照群に比べ有意に変化しなかった、と報告している。
各50匹のグループを調べた。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
average of 12.72 and 7.02 days at 19°C and 24°C, respectively, in metamorphosis experiments; average of 3.54 and 2.45 days at 19°C and 24°C, respecticvely, in adult life span experiments
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | average of 12.72 and 7.02 days at 19°C and 24°C, respectively, in metamorphosis experiments; average of 3.54 and 2.45 days at 19°C and 24°C, respecticvely, in adult life span experiments |
ばく露の発生源/構造 |
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ばく露装置の詳細 | 100 pupae were placed in glass tubes without nutrient substrate and were equally divided into exposure and control group. The exposure group was placed in a relative homogeneous MF between the poles of dimensions 9.3 cm x 4.8 cm with a gap of 7.2 cm. Control group was placed away from the coils where no magnetic field was detected. Experiments were performed at 24°C and 19°C. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 6 mT | mean | 測定値 | - | - |
磁界はどちらの温度でも変態を有意に遅らせた(19℃で4.09%、24℃で15.81%)。24℃での磁界中の成虫の寿命は対照群と比較して統計的に有意に長くなった(20%)が、19℃での磁界中では対照群と比較して統計的に有意な変化は認められなかった。
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