この研究は、12時間の暗/明サイクル下または連続光下で飼育中のラットに超低周波電磁界(ELF-EMF)の長期ばく露を与え、ラットの胸腺細胞にどのような影響が見られるかを調べた。2か月齢のオスのSprague-Dawleyラットに、50 Hz正弦波EMFの8か月間ばく露または擬似ばく露を与えた。ばく露は、2つの強度(それぞれの電界強度および磁束密度:1 kV / mおよび5 μT;5 kV / mおよび100 μT)を実験した。その結果、胸腺は加齢によって主にコラーゲン沈着と脂肪組織への置換が起きるため漸進的な萎縮の兆候を示すが、この生理学的萎縮は連続的な光ばく露によって加速される可能性が示された(光ばく露は、胸腺細胞の大量死を誘発する);連続光およびELF-EMFへの同時ばく露群では、擬似ばく露群と比較して、有糸分裂率を有意に変化させなかったが、細胞死の量は有意に増加した;この群で見られた影響は、12時間の暗/明サイクル下でのEMFばく露群と比較しても有意であった;これらの知見は、連続光下で飼育された動物でのELF-EMF長期ばく露は、光ストレスによる変化を強化する可能性があることを示唆する、と報告している。
定期的な明暗周期(12時間/12時間)または連続的な照明下でラットを飼育し、8か月間ばく露または偽ばく露した。2つのばく露群を調べた:1) 電界1kV/m;磁界5µT、及び2) 電界5kV/m;磁界100µT。
Rats were treated in six groups: 1) sham exposure + dark/light cycle 2) 1 kV/m exposure + dark/light cycle 3) 5 kV/m exposure + dark/light cycle 4) sham exposure + continuous light 5) 1 kV/m exposure + continuous light 6) 5 kV/m exposure + continuous light
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous 8 h/day, 5 days/week for 8 months |
ばく露の発生源/構造 |
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ばく露装置の詳細 | rats kept in individual polycarbonate cages placed in the exposure unit on electrically grounded metal nets; electric field generated by parallel electrodes with a 40 cm air gap; magnetic field generated by 5 pairs of vertically arranged coils separated by 0.6 m and mounted on wooden frames; coils 1.9 m wide and 0.95 m high |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
連続的な照明下で飼育したラットでは、定常的な明暗周期下で飼育したラットと比較して、胸腺における変性の特徴がより強調されていた。
定常的な明暗周期下に維持し、電界及び磁界にばく露したラットでは、偽ばく露したラットと比較して、有糸分裂率、ネクローシスの量、クラスター化した細胞死(より高い界強度のみ)、細胞死の総数が有意に上昇し、細胞間接着は有意に低下した。
連続的な照明下で飼育し、同時に電界及び磁界にばく露したラットでは、偽ばく露したラットと比較して、ネクローシスの量、クラスター化した細胞死(より高い界強度のみ)、細胞死の総数が有意に上昇し、細胞間接着(より高い界強度のみ)が有意に低下した。
これらの変化のほとんどは、定常的な明暗周期下で飼育し、電界及び磁界にばく露したラットとの比較でも有意であった。
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