この研究は、さまざまな事前処理を施した蒸留水中でオオムギ種子の膨潤化をさまざまな期間で行い、そのような蒸留水の違いが種子の湿重量および乾燥重量、また発芽率の変化に与える影響を調べた。蒸留水(DW)は、無処置のもの(対照DW)、事前に超低周波電磁界ばく露を与えたもの(ELF EMF処理DW)、および事前に超低周波振動ばく露を与えたもの(ELF V処理DW)で、それぞれの蒸留水の温度は4 ℃および20 ℃の2通りを用いた。その結果、代謝に依存した種子の水和、乾燥重量溶解、発芽、および種子の水分結合は、事前にEMFおよびELFV処理したDWによって変化した;種子の水和、溶解度、種子への水分結合、および発芽に対するEMFおよびELFV処理DWの影響には「周波数ウィンドウ」が見出された;これらの「ウィンドウ」は、EMFとELFVの場合で異なり、また種子の膨潤化段階で異なっていた;EMFによる水構造の変化は、ELFVのものと比較して、種子の水和、溶解度、種子の水分結合、および発芽に対する生物学的効果が異なることが示唆された、と報告している。
実験開始の前に、蒸留水を非ばく露(対照)、超低周波磁界(周波数4、10、15、20または50Hz、磁界強度に関するデータなし)または超低周波振動(周波数4、10、15、20または50Hz、強度30dB)に30分間ばく露。その後、20個のオオムギ種子を温かい(20℃)または冷たい(4℃)、ばく露または非ばく露した水で、5つの異なる期間(0、2、24、48、72時間)それぞれインキュベートした。各アプローチを10回反復した。実験の第二段階では、非ばく露またはばく露した水で苗を18日間調査した。冷水を用いたアプローチでは、減退した代謝による水の受動的な取り込みを、温水を用いたアプローチでは、活発な、代謝に依存した水の取り込みを考慮すべきであった。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
4–50 Hz
ばく露時間:
continuous for 30 min
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- |
周波数 | 4–50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous for 30 min |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | glass test tubes with diameter of 10 mm and volume of 10 ml were used |
ばく露装置の詳細 | 106 mm high coils with a diameter of 154 mm and a separation of 77 mm located coaxially and parallel forming a Helmholtz ring |
No parameters are specified for this exposure.
冷水で検査したアプローチ(受動的な水の取り込み)では、対照群と磁界または振動ばく露群との間に、調査した全てのパラメータに顕著な差は検出できなかった。温水でのアプローチ(活発な水の取り込み)では、対照群と磁界または振動ばく露群との間に、乾燥重量、水和及び根の形成における有意差が認められた。これらは、部分的な活性化及び部分的な不活化の、ばく露の種類によって異なる周波数に関する窓効果を示している。
著者らは、超周波磁界または超低周波振動への蒸留水のばく露には、オオムギの種子及び苗の水の取り込み及び成長の代謝に依存したプロセスに対し、異なる影響があると結論付けている。
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