この研究は、アイルランドの脳神経外科患者を対象に、携帯電話使用とグリア脳腫瘍の解剖学的位置との関連を分析した。12か月の調査期間中に組織学的に片側神経膠腫が証明されたすべての患者を調査に含めた。「神経膠腫の原因は携帯電話であり、それは利き手側で起こる」という仮説を設け、それを検証した。結果として、50人の携帯電話ユーザと23人の非ユーザが特定された;患者の大多数(73人中の69人)が右利きであった;腫瘍部位は脳の右側が多かった(73人中の48人);フィッシャーの正確確率検定では、ユーザ群において、患者の利き手に基づいた腫瘍部位の有意性、またユーザ群および非ユーザ群での腫瘍部位の有意性は示されなかった、と報告している。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | 非ユーザー |
集団 2 | ユーザー |
集団 3 | 右利きのユーザー - 腫瘍の位置が右側 |
集団 4 | 右利きのユーザー - 腫瘍の位置が左側 |
集団 5 | 左利きのユーザー - 腫瘍の位置が右側 |
集団 6 | 左利きのユーザー - 腫瘍の位置が左側 |
集団 7 | 腫瘍の位置:前頭 |
集団 8 | 腫瘍の位置:頭頂 |
集団 9 | 腫瘍の位置:側頭 |
集団 10 | 腫瘍の位置:後頭 |
タイプ | 値 |
---|---|
合計 | 92 |
適格者 | 73 |
参加者 | 73 |
50人の患者が定常的な携帯電話ユーザー、23人が非ユーザーであった。
患者の利き手と腫瘍の側性との関連は認められなかった。また、携帯電話の使用、非使用と腫瘍の部位(前頭、頭頂、側頭、及び後頭)との関連も認められなかった。アイルランドの国家がん登録のデータに基づけば、1994-2001年の期間の神経膠腫の発生率に増加傾向は認められなかった。
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