今回の研究では電信受付係における乳がんの標準化発生比が高くなっていた。しかし、曝露の累積に伴う発生頻度の増加は認められなかった。 コホート研究は全体で81,044・人年の観察となり、50歳未満は60,380・人年、50歳以上は20,664・人年の観察となった。結果は1961年から2002年までの間に99人の症例が発生した。全体、50歳未満、50歳以上のそれぞれの標準化発生比は1.30、1.35、1.26であり、全体の発生率の95%信頼区間は1.05-1.58であり、有意差を認めた。その他は有意差を認めなかった。全ての症例におけるオッズ比は1.43(95%CI:0.74-2.74)であり有意差を認めなかった。また診断前に全ての曝露、10年間の曝露を受けたもの、20年間の曝露を受けたものをそれぞれ50歳以上と50歳未満にわけ比較したが、全ての曝露においては曝露量が増加するごとにオッズ比が増加していた。 今回は曝露評価をJEMにて行なっており、直接測定はしていない。またラジオ波とEMFとの異なる周波数の曝露が考えられる。そのため曝露評価については注意をして見ておく必要がある。しかも累積の曝露評価による乳がん発生の増加は認められなかった。そのため累積のEMF曝露による乳がん発生頻度は多くならないのかもしれない。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。