新規の検索

380 kV to 440 kV 送電線

分類:
架空送電線
説明:

380 kV~440 kV送電線は超高電圧に属し、三相交流電流で運転される。

380 kV 送電線は、主にドイツ、オーストリア、スイスで使用されている。仕様書の380 kVは公称電圧、すなわち通常運転時の値を表わしている。送電損失の低減のため、このタイプの送電線はやや高めの電圧(最大420kVまで)で運転されることが多い。海外(例えば、スカンジナビアまたは英国)では、公称電圧として420kVを仕様にしたものも多い。

電磁界の種別:
電界および磁界

測定値(文献に拠る)

380 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 14.3 µV/m (最大値, 計算値) トルコ 電力線下の人体での誘導電界 [1]
電界強度 9 V/m (最大値, 測定値) ドイツ 住宅までの距離 400 m [2]
電界強度 35 V/m (最大値, 測定値) ドイツ 周辺住居との距離 200 m [2]
電界強度 0.1–0.2 kV/m (測定値) ドイツ 距離 100 m 、地上 1 m [3]
電界強度 200 V/m (最大値, 測定値) ドイツ 距離 100 m 、地上 1 m [3]
電界強度 0.314–0.324 kV/m (平均値, 測定値) ドイツ 距離 50 m 、地上 1 m [3]
電界強度 0.35 kV/m (最大値, 測定値) ドイツ 周辺住居との距離 200 m [4]
電界強度 0.4–1.2 kV/m (測定値) ドイツ 距離 50 m 、地上 1 m [3]
電界強度 1.644–2.036 kV/m (平均値, 測定値) ドイツ 距離 20 m、地上 1 m [3]
電界強度 2–3 kV/m (最大値, 測定値) ドイツ 地上 7.8 m [4]
電界強度 2.1–3.8 kV/m (最大値, 測定値) ドイツ 測定点:パイロンの地上7.8 mの点 [2]
電界強度 3.822–3.865 kV/m (平均値, 測定値) ドイツ 電力線下、地上1 m [3]
電界強度 5 kV/m (最大値, 測定値) スイス 電力線下 [5]
電界強度 10 kV/m (最大値, 測定値) ドイツ - [6]
電流密度 2.86 µA/m² (最大値, 計算値) トルコ 電力線下の人体での誘導電界 [1]
磁束密度 0.0055 µT (最大値, 測定値) ドイツ 測定点:地上1 m ;住宅までの距離 400 m [4]
磁束密度 0.05–0.15 µT (測定値) ドイツ 距離 100 m 、地上1 m [3]
磁束密度 0.076–0.163 µT (平均値, 測定値) ドイツ 距離 50 m 、地上 1 m [3]
磁束密度 0.1 µT (最大値, 測定値) ドイツ 距離 466 m [3]
磁束密度 0.15 µT (最大値, 測定値) ドイツ 距離 100 m 、地上 1 m [3]
磁束密度 0.2–0.8 µT (測定値) ドイツ 距離50 m、地上1 m の位置で [3]
磁束密度 0.499–1.37 µT (平均値, 測定値) ドイツ 距離 50 m 、地上 1 m [3]
磁束密度 0.6 µT (最大値, 測定値) ドイツ 距離 50 m 、地上 1 m [3]
磁束密度 0.869–2.062 µT (平均値, 測定値) ドイツ 電力線近傍、地上1 m [3]
磁束密度 1.1 µT (最大値, 測定値) スイス 距離 50 m [5]
磁束密度 3.3 µT (最大値, 測定値) トルコ 電力線下 [1]
磁束密度 5–25 µT (最大値, 測定値) ドイツ 電力線下 [7]
磁束密度 8.9–13.4 µT (最大値, 測定値) ドイツ 最大電流負荷時の架空電力線ルートに近接した集合住宅において [3]
磁束密度 13 µT (最大値, 測定値) ドイツ 測定点:地上1 m ;送電線直近 [2]
磁束密度 15 µT (最大値, 測定値) ドイツ 送電線中心からの距離 10 m [6]
磁束密度 30 µT (最大値, 測定値) ドイツ - [6]
磁束密度 44.97 µT (最大値, 測定値) ドイツ 測定点:地上0.2 m [4]
磁束密度 46.3 µT (最大値, 計算値) ドイツ 誘導の絶対値 [4]
磁束密度 48.7–200 µT (最大値, 測定値) ドイツ 地上1 m 、最大電流負荷時 [3]
磁束密度 52.5 µT (最大値, 測定値) ドイツ 測定点:地上1 m [4]
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 2.5–8.1 kV/m (測定値) - 電力線下、地上 1 m [3]
磁束密度 0.9–4.2 µT (測定値) - 電力線下、地上 1 m [3]
400 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 40 V/m (最大値, 測定値) 英国 距離 57 m [8]
電界強度 100 V/m (最大値, 測定値) 英国 距離50 m [9]
電界強度 0.7 kV/m (測定値) 中国 距離 50 m [10]
電界強度 800 V/m (測定値) イラン 距離 50 m 、電流負荷 500 Aおよび300 A (2回線系統) [11]
電界強度 1 kV/m (測定値) 英国 送電線中心までの距離 25 m [12]
電界強度 1 kV/m (最大値, 測定値) 英国 送電線までの距離 10 m [13]
電界強度 1 kV/m (最大値, 測定値) 英国 距離 12.5 m [14]
電界強度 1.2 kV/m (最大値, 測定値) 英国 距離 12.5 m [14]
電界強度 1.5 kV/m (測定値) 中国 距離 30 m [10]
電界強度 1,500 V/m (測定値) イラン 距離 30 m 、電流負荷 500 Aまたは300 A (2回線送電系統) [11]
電界強度 2.6 kV/m (測定値) 中国 距離 10 m [10]
電界強度 3–5 kV/m (最大値, 測定値) スウェーデン 地上1.3 m、送電線の最下点(7.8 m) [15]
電界強度 4,000 V/m (測定値) イラン 距離 20 m、電流負荷 500 Aおよび300 A (2回線送電系統) [11]
電界強度 5 kV/m (最大値, 測定値) スウェーデン 電力線下 [16]
電界強度 7 kV/m (最大値, 測定値) 英国 地上1 m;1日降雨量1.5 mmの日 [17]
電界強度 7.4 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 電力線下、地上 1.7 m [18]
電界強度 8,000 V/m (測定値) イラン 距離 10 m 、電流負荷 500 Aおよび300 A (2 回線送電系統) [11]
電界強度 8.4 kV/m (最大値, 測定値) スウェーデン 10mまでの距離内での最大値 [19]
電界強度 10 kV/m (最大値, 測定値) 英国 - [20]
電界強度 10,000 V/m (測定値) イラン 電力線下、電流負荷 500 Aおよび300 A (2回線系統) [11]
電界強度 10 kV/m (最大値, 測定値) スウェーデン 電力線下の地面 [9]
電界強度 11.3 kV/m (最大値, 測定値) スウェーデン 地上 1.8 m [15]
磁束密度 16.5 nT (測定値) 英国 距離 250.51 m [14]
磁束密度 98.7 nT (測定値) 英国 距離 100.01 m [14]
磁束密度 0.4 µT (測定値) イラン 距離 50 m 、電流負荷 500 Aおよび300 A [11]
磁束密度 452 nT (測定値) 英国 距離 50.01 m [14]
磁束密度 0.8 µT (測定値) イラン 距離 30 m 、電流負荷 500 Aおよび300 A [11]
磁束密度 1 µT (測定値) イラン 距離 20 m、電流負荷 500 Aおよび300 A [11]
磁束密度 1,689 nT (測定値) 英国 距離 19.99 m [14]
磁束密度 2 µT (測定値) イラン 距離 10 m 、電流負荷 500 A and 300 A [11]
磁束密度 2,375 nT (測定値) 英国 距離 9.97 m [14]
磁束密度 2,740 nT (測定値) 英国 距離 0.015 m [14]
磁束密度 3 µT (測定値) イラン 電力線下、電流負荷500 Aおよび300 A [11]
磁束密度 8 µT 英国 送電線中心までの距離 25 m [12]
磁束密度 40 µT (最大値) 英国 電力線下の床において [12]
China
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 5 kV/m (最大値, 測定値) 400 kV 距離 15 m [10]
400 kHz
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
磁束密度 5.4–10.8 µT (測定値) 日本 2種の60Hz電力線タイプの測定値の範囲 [21]
420 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 2–3.5 kV/m (最大値, 測定値) ドイツ パイロン、地上 7.8 m [4]
440 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 21.6 V/m (最大値, 測定値) 米国 距離 100 m [22]
電界強度 61.6 V/m (最大値, 測定値) 米国 距離 50 m [22]
電界強度 1,148 V/m (最大値, 測定値) 米国 距離 20 m [22]
電界強度 2,140 V/m (最大値, 測定値) 米国 距離 10 m [22]
磁束密度 0.072 µT (最大値, 測定値) 米国 距離 100 m [22]

参考文献

  1. Ozen S (2008): [典型的な高電圧変電所とその送電線の磁界ばく露の評価と測定]
  2. Runge K et al. (2012): [BMU研究:380kV接地線およびHGÜ接地線の生態学的影響(環境ワーキンググループ報告書)第4.2巻]
  3. Neitzke HP et al. (2010): [地中線および架空送電線から放出される電界および磁界へのばく露の測定および比較:プロジェクト3608S03011]
  4. Hofmann L et al. (2012): [BMU研究:380kV接地線およびHGÜ接地線の生態学的影響 (工学/経済学ワーキンググループ報告書)第4.3巻]
  5. Moser M et al. (2006): [スイスにおける非電離放射線と健康防護:基本情報]
  6. Börner F (2003): [BIA-Report 6/03:電気・電子機器、装置および設備の周辺の電磁界]
  7. 著者のリストなし (2019): [放射線および放射線防護:ドイツ連邦放射線防護局の情報]
  8. Jeffers D (1998): [電力線下におけるラドン崩壊生成物濃度の計測]
  9. Swanson J et al. (1999): [送電線からの電界による影響で大気中粒子が健康被害を及ぼす潜在的なメカニズム]
  10. Duyan G et al. (2008): [ELF-EMFの影響を調べるための伝送線路の電磁環境モデル化]
  11. Ahmadi H et al. (2010): [送電線付近の電磁界:問題と解決策]
  12. Allen SG et al. (1994): [提出されたCEC物理因子指令を考慮した光放射および電界と磁界への職業ばく露のレビュー:NRPB·R265]
  13. Swanson J et al. (2000): [コメント:高圧送電線下での汚染エアロゾルへのばく露増加と、送電線からのコロナイオンと汚染エアロゾルへのばく露増加]
  14. Swanson J (1995): [送電線からの磁界:計算値と測定値の比較]
  15. Algers B et al. (1986): [ウシの妊娠に対する400 kV送電線ばく露の影響。回顧的なコホート研究]
  16. Korpinen L et al. (2012): [400 kV電力線の電界および磁界中での心臓ペースメーカ]
  17. Fews AP et al. (1999): [高圧送電線下での汚染エアロゾルの増加]
  18. Korpinen LH et al. (2009): [400 kV変電所および電力線での職業ばく露における電流密度および全接触電流の評価]
  19. Algers B et al. (1987): [牛の発情期と受精における400- kV, 50-Hz送電線への長期ばく露の影響]
  20. Jeffers D (1997): [英国での送電線と電力設備]
  21. Miyaji Y et al. (2014): [IEC62110に準拠した電力設備が発生する磁界の評価]
  22. King RW (1998): [送電線とVLF送信機にばく露された人体組織の電界と電流]