<目的>ガンによる死亡と送電施設の電磁界との関連の有無を解明する. <方法>架空送電線と変電施設から50m以内の住居をマッピングにより3つの距離区分に分けると共に,住民の移動,死亡,社会階層,,性別,年齢等の情報を公的機関の記録により1971年から1983年までの12年間について収集した.この間に死亡した人の死因を死亡記録により調べ,それぞれの疾病毎にこの地域の標準死亡比と比較した. <結果>送電線周辺の住民のコホート7631名を対象として,全部で91,016人年の規模となった.1983年までにこのコホートから409名の男性,405名の女性の死亡者が生じた.このコホートの年齢,男女比,社会階級などの構成は東アングリア地域の一般構成と差異はなかった.死亡の原因となった疾病の比較では,女性の肺ガンの標準死亡比が送電線に最も近い区分(0-14m)では215と大きくなった. 喫煙は調べていないが,解釈はできない.
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